スプリングバンク蒸溜所から新シリーズ／八嶋
2007/10/11
ハイランド、ローランド、キャンベルタウン、アイラの4つに分類されていました。
その中で、ハイランドに次ぐ規模を誇っていたのがキャンベルタウンで、
19世紀以降存在が確認されているのは36蒸溜所、加えて間違いなく存在した
と思われる蒸溜所が７ヶ所あります。かつて大航海時代のキャンベルタウンは
石炭の採掘が行なわれ、カナダ、アメリカと行なわれていた盛んな交易のおかげで、
スコットランドの文化と経済の中心地だったからでしょう。
しかし、第一次世界大戦の頃から急速に衰退し、現在のキャンベルタウンには
三つの蒸留所と静かな港街が残っています。
この激しい盛衰の歴史をもつ街で、1828年レイド家によって創業。
1837年にはミッチェル家に買収された後、現在もミッチェル一族が経営を続けており、
スコットランドでは数少ない独立資本の蒸溜所の1つがスプリングバンク蒸留所です。
創業以来、一貫して100％自家製麦のフロアモルティングを行い、石炭での直焚きをして、
自社で最終工程までの全ての管理を蒸溜所内で行なっているのは、ここだけなのです。
そんなスプリングバンク蒸溜所から新シリーズが発表されました。
それの入荷にあわせて、いろんなスプリングバンク集めてみました。
プロダクション ディレクターのフランク・マッカーディー氏と
ディスティラリー マネージャーのスチュアート・ロバートソン氏が長年の経験を
注ぎ込み、遂にファーストバッチのリリースとなりました。
期待の第一弾は、熟成効果を上げるためチャー（樽の内側を焦がす）し直した
シェリーバットで10年熟成したヴィンテージ1997です。アルコール度数は55.2%
厳選されたウイスキーは加水、カラーリングせず、ナチュラルな状態でボトリング。
トップノートから、塩気が強く、フルーツの甘さと最高のバランスでマッチしています。
シェリーカスク熟成らしい、暖炉の火のようなやわらかい暖かさの味わいは
往年の12年を彷彿とさせるリッチで包容力のある味わいです。
スプリングバンク ブレンデッド エディンバラフェスティバル2007記念ボトル
このフェスティバルは、スコットランドの首都エディンバラで毎年8月から9月にかけて
行われる大規模な芸術祭です。今回もスプリングバンク蒸溜所が特別にブレンドした
2007本限定ボトリングのウイスキーが参加アーティストに提供されました。
特に、フェスティバル60周年の今年は、スプリングバンク蒸溜所も気合いの入り方が
違い、このクラスのブレンドとしては異例のモルト含有率なんと60％です。
しかも使用されているモルトは、ほぼ100%キャンベルタウンモルトという徹底ぶり。
香り高く滑らかなスプリングバンク主体に、ロングロウの強靭なスモーキーアクセントが
加わったテイストは、モルト含有率の高さをはっきりと表しています。
また、シェリーカスクの原酒が厚いボディと芳醇で心奪われる風味を醸し出しています。
日本へは、極めて少量の180本のみの限定入荷です。
スプリングバンク 1993 11年 キングスバリー ケルティック
スプリングバンク 1993 13年 ウィスキーエクスチェンジ
スプリングバンク 1995 10年 アルケミスト
スプリングバンク 1996 10年 エクスクルーシヴ 3rd
スプリングバンク 1996 10年 ダンカンテイラー NC2 ポート
スプリングバンク 1993 12年 ミルロイオブソーホー
如何ですか！？スプリングバンクの奥深さを堪能してください。
今夜もVisionにて、お待ちしております。
