ボジョレー。それは、ガメイがあってこそ/八嶋

2007/10/08

in: Vision

Visionの八嶋です。ボジョレーは、フランス南東部、リヨンの北に位置するワイン産地。
行政上はローヌ=アルプ地域圏ですが、ワインでは、ブルゴーニュに分類されます。
毎年11月第3木曜日に解禁される特産品の新酒、ボジョレー・ヌーヴォーで有名ですね。。

ブルゴーニュ地方ムルソー村のそばにある、ガメイ村の領主が、十字軍の遠征から
この地に持ち帰ったためについた名前のガメイ。そうなんです。
「ボジョレー」と名乗ることのできるワインは、赤ワインであればガメイ種、
白ワインであればシャルドネ種を使用したものに限られているんです。
白ワインは全体の生産量の1%にすぎないので、ほとんどが、ガメイですけど。
そこには、ちょっとした歴史があります。。

その昔、ガメイはピノ・ノワール種よりも簡単に、しかも過剰の実を着け、
収穫量が多かったために、ブルゴーニュの黄金の丘の優れた畑が、ガメイ種で
植え尽くされ、ガメイの樽が、ピノノワールの樽に不正に混ぜられて売られる程に。。
そのためブルゴーニュワインの評判が落ち、1364年にブルゴーニュの領主となった
フィリップ公は、ブルゴーニュの赤ワイン生産品種をピノ・ノワールに定め、
違反者には重い罰金を課したり、家畜や馬車を没収するなどしてガメイ種を一掃させました。
追い払われたガメイは、南のボジョレー地区に花崗岩質の適地を見つけました。
そして、ボジョレー特有の品種となったのです。世界中のガメイ栽培面積の
1/2以上がこのボジョレー地区だと言われるくらいに。。
今回は、そんなガメイで造られたボジョレーワインをご用意しました。

yashima071008

ボジョレー ヴィラージュ プレステージ ランシェンヌ 2005 ティエリー カナール
ボジョレー地域の中でも、北に位置する“ボジョレー・ヴィラージュ”。
ここにある39の村だけが、この表示を使う事が許されています 。
齢100年を超える稀少な古樹より収穫された生産量限定の逸品です。
フランス本国では3ッ星レストランでもオンメニューされているくらいです。
これまでのボジョレーの「グレープジュースのような」とか
「酸が鋭く、シャビシャビしている」などのイメージは、覆してくれますよ。
どんなシュチュエーションにも合い、幅広い料理にも相性が良く、
葡萄本来の味わいも楽しめる、これまでのボジョレーとは一線を画した、
味わいそのものをかみ締めることの出来る濃い芳醇な風味のワインです。

さて、そんなワインには、こちらはいかがですかね・・・

エスカルゴのブルゴーニュ風 ライ麦パン添え
赤ワインとフォンドヴォーでじっくり煮込んだエスカルゴをガーリックバターと
一緒に焼きあげた、とても香ばしいお料理です。ライ麦パンとの相性も抜群です。
ちなみに、ビールにもモルトにも合うお料理です。

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