2017/02/21
前回の続き。
【日本一バーテンダーが働きたい会社を創る】プロジェクトの
ベースとなる労務環境改善の柱のひとつ、休日数増についてです。
まず、着地点の確認と現状報告です。
3年前に設定した目標は「年間休日96日(月8日)+有給消化」です。
プロジェクト開始時に年間72日だった休日数は、
段階的に休日増を繰り返し、2016年4月より
年間96日計算となる月8日制度に移行完了、
年末迄の8か月間で実際取得率99%でした。
2017年度も同水準で継続し、年間通しての初達成となる予定です。
*ちなみにこれは弊社バーテンダーのほとんどが所属する
「BAR事業部」の労働条件で、本部企画室等、他部署では同一ではありません。
さらに「活用できる休日取得」を推進するために、
休日申請についても工夫をしています。
まず、曜日固定休ではなく2週間毎のシフト制を敷き、
休日希望は自己申請とし、その方法はオンライン上で日付指定するだけ。
シフト作成は店長ではなく、自分が全店舗一括で担当しています。
申請理由は一切不問、むしろ言ってはいけないルールを徹底。
これらの組み合わせにより、上司同僚や
店舗の状況に気兼ねせずに休日の申請が可能に。
希望日が多く重なって却下になることもありますが、
現状は90%以上の申請が通っています。
1日労働時間の短縮や休日数増には、働きやすさだけではなく、
むしろ厳しい環境づくりという一面もあります。
自分の時間が持てるということは、
そこで何をするかで、差がついていくということ。
バーテンダーという仕事には、リスクもあります。
仮に志半ばで他業界に転身する場合、特に外食以外の仕事に従事したいと
考えた時に、そのキャリアはマイナス査定にしかならないこともある。
もちろん独立開業だけではないけれど、先を描くことができない、
もしくは辿り着く適性が無いのであれば、
早く辞めたほうがいい仕事かもしれない。
与えられる業務だけに日々の時間を割かれ、
一所懸命に仕事をしていると、それに気づけない。
なんとなく、いつか報われるんじゃないかという気にもなる。
でも、その道が先に繋がっているかは別の話。
自身のキャリアパスを描き、自分の時間を使って、知識技術を蓄える、
感性を磨く、人脈を構築する、マーケットを学び、常にチャレンジしていく。
私たちが創っている【BARオーナーを100人輩出する】ための
プラットフォームは、先を目指せる環境であると同時に、
やらない言い訳ができない環境という側面もあります。
私は、業務上いくつかの肩書を使っていますが、バーテンダーを対象にした、
キャリアアドバイザーとしての仕事を最も大切にしています。
現役のバーテンダーや、この職を目指す人たちと
会って話をするための時間はたくさんあります。
Nobuhide Kobayashi