2022/02/14
当店ヴィンサントはスコッチウイスキーのボトラーズを中心に、常時100種類以上のウイスキーをラインナップ。
特にウイスキーラバーから人気の高いウイスキーが、スコットランドはアイラ島のシングルモルト。
中でもスモーキーフレーバーが強く、個性的な限定ボトルもリリースすることでファンが多い蒸留所がアードベグです。
本日はそんなアードベグ蒸留所のラインナップをご紹介致します。
そもそもピート香とはなんでしょうか?
ピートとは、泥炭を意味する言葉でコケや海藻、植物などが枯れて堆積した自然炭化したものの総称です。
スコットランドは低温多湿な自然環境で、非常に多くのピートが採れることでも有名です。
ウィスキーを作る作業の際、原料となる大麦の麦芽を乾燥させるのですがこの時にピートを焚いてその独特の香りを大麦麦芽に移すことによって、ピート香と言われる独特なスモーキーフレーバーを持ったウィスキーが生まれます。
ちなみにこのピート香、日本ではよく正露丸などの薬品や消毒液、煙くさいなどの表現をされますね。これだけ聞くと、とても飲みたくなるようなイメージは湧かないと思うのですが、世界中のモルトファンを虜にする魅力を持っているのがピート香なのです。
中でも特に強いピートと個性で知られるのがスコットランドはアイラ島のウィスキー、アイラモルトです。
ピートに取り憑かれたウィスキー飲みが必ずたどり着くのがアイラモルト、といっても過言ではないでしょう。
スコッチウィスキーの中でも特別強いピート香と個性を持ったクセの強い銘柄が揃っています。
アイラ島はスコットランドの島で面積600km2、人口約3000人程度と決して大きくはない島ですが、ウィスキー産業と観光が非常に盛んで特に世界中のピートウィスキー飲みからは「聖地」として崇められる存在です。
各地にある蒸留所の中にはビジターセンターや宿泊施設なども備えたところもあり、蒸留所見学のツアーなども頻繁に行われているようです。
ウィスキーファンならば一度は訪れたい聖地、それがスコットランドのアイラ島なのです。
1815年創業の蒸留所で、アイラ島の住人のジョン・マクドゥーガルによって建設されたアードベグ。
それ以降マクドゥーガル家によって運営されてきましたが、1973年にハイラムウォーカー社とDCL社によって買収されました。
しかしながら1981年にウイスキー不況によって閉鎖が決定。
1997年にグレンモーレンジィ社が買収し、それ以降のモルトブームに乗り、挑戦的なボトルを多数リリースすることで復活。
現在は「アードベギャン」と言われる熱狂的なアードベッグファンを生み出している人気の蒸留所ですね。
名前の由来はゲール語で「小さな岩礁」。
ピートの強さは60ppmで、アイラ島で通常リリースされているものの中では最も強いことでも知られています。
年に一度のアードベグデーにリリースされる限定のボトルが毎回非常に個性的でチャレンジ精神に溢れた銘柄で、こちらも特別人気のあるボトルとなっています。
アードベグのオフィシャルボトルでは最も熟成期間の短い5年熟成が、こちらのウィービースティー。
ウィービースティーとは、スコットランドの言葉で、手がつけられないリトルモンスター、というような意味なんだそう。
その名の通りヤングエイジならではの荒々しいパワフルな味わいとスモーキーフレーバー、強烈な磯の香りのインパクト大な一本です。
アードベグ蒸留所で2007年から2020年までの13年間所長を務めた人物、ミッキー・ヘッズ所長の引退を記念してリリースされた限定ボトル。
ラベルには海賊船アードベグ号の舵を取る船長に扮したミッキー氏が描かれています。
なんともユニークなタイトルは、海賊がYESをArrrと表記することからとったそう。
ライウイスキー樽で熟成、スパイシーながらも柑橘やメロン、キウイなどのフルーツの甘やかなニュアンスも。
毎年5月〜6月にかけて行われる、アードベグファンのお祭り・アードベグデー。
その機会にリリースされる限定ボトルは毎年多くのファンを楽しませてくれます。
2021年のアードベグデー限定ボトルがこちらのスコーチ。
蒸留所の3番倉庫に住み着き強烈なスモーキーなブレスを吐くという伝説の竜をモチーフにデザイン、炎と煙のニュアンスをウイスキーに存分に現した強烈な一本。
19年熟成という非常に長い熟成期間の原酒をボトリングしたのがこちら、トリーバン。
定番商品という位置付けではありますが、スモールバッチで少量生産ということもあり年に一度のペースでリリースされています。
アードベグに限らず長期熟成のアイラモルトは非常に貴重で稀少です。
ピーティーでスモーキーなアードベグの特徴をしっかりと表現しながら、長期熟成ならではの複雑なフレーバーや優しい余韻も楽しむことが出来ます。
最近発売はれたばかりのアードベグ最新ボトルがこちらのファーミュテーションです。
通常通り72時間発酵のところを、ひょんなことから3週間もの間発酵を行ったという、アードベグ史上最長の発酵時間の一本。
ある意味失敗から生まれた、唯一無二の独特な味わいはアードベグファン注目のボトルです。
イーストやパンなどのニュアンスが感じられる非常に個性的なアードベグです。
Naoshi Morioka 森岡尚史
VinSanto Bar & Whisky shop 恵比寿
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