ボウモア蒸留所 12年 アイラモルトの女王をオフィシャルとボトラーズで飲み比べ / 中野 Whisky Burgers
2024/12/27
ウイスキーの聖地、アイラ島。
ここに「アイラモルトの女王」と呼ばれる蒸溜所があるのはご存知でしょうか。
聞くだけでなぜか背筋がスッと伸びてしまうような高貴で威厳のある異名を持つのは、ボウモア蒸溜所。
ウイスキーを普段飲まない方でも知っている人の多い蒸溜所のひとつだと思います。
さて、今回はこのボウモア蒸溜所をご紹介。
アイラ島の中で最も長い歴史を持つのがボウモア蒸溜所、設立は1779年。
実はアイラ島、豊かな自然と野生動物がが生息していることから「ヘブリディーズの女王」とも言われるそう。
そんな島にあるのさえも魅力的な感じますね。
ボウモア蒸溜所の特徴のひとつは、フロアモルティングを行っていること。
大麦が発芽するまでの7〜10日の期間、職人が何度も何度も撹拌します。人の手で行うにはかなりの重労働、人件費などもかかるためその方法を採用している蒸溜所が少ない中、ボウモアは伝統的な作り方を守り続けているそうです。
そしてもう一つ。
ボウモアには「第一貯蔵庫」と呼ばれる熟成庫があります。
ここは海に面しており、海抜は0m。満潮時には1mほど海に沈むんだとか。第一貯蔵庫は熟成に最適な環境であるらしく、ボウモア蒸溜所は240年もの間この環境を保ち続けている。
このように歴史のある場所で作られるウイスキーはどのような味わいなのか。本日は2種類を飲み比べ。
Bowmore 12y
ボウモア 12年
ホワイトオーク バーボン樽、スパニッシュオーク シェリー樽で熟成。
注がれたグラスを香ると、海辺で潮風を浴びているような磯や貝殻の香り、そして濃いめの出汁。ピートはドライでシャープ、柑橘も少々感じられます。
口に含むと濃霧に包まれたように煙たいピートが口内に広がり、古書を広げたときのような懐かしさも覚えるインクのような香りとほのかにグレープフルーツの味わいがゆったりと残る。
アイラモルトの中ではピートが優しいボウモアは食事に合わせて飲んで頂きたいウイスキーのひとつでもあります。
牡蠣とボウモアのマリアージュは有名ですが、白身魚のムニエルもぜひお試しあれ。実はお寿司、特に光り物も機会があれば合わせてみてください。
ペアリングをするときの飲み方は、せっかくなのでロックやストレートでダイレクトにウイスキーを感じながらお楽しみ頂きたい。
Bowmore 2013 11y Single cask nation
ボウモア 2023 11年 シングルカスクネーション
2011年に創業したボトラーズ「シングルカスクネーション社」がリリースしたのがこちらのボウモア。
ファーストフィルオロロソシェリー樽（ホグスヘッド）にて約3年のフィニッシュ。そしてアルコール度数はボウモア12年が40%に比べてこちらは57.4%。
香りはボウモア12年よりも丸くダイナミックで、やはり磯っぽさは健在し、削る前の鰹節のような香りも。
少しばかりレモンシロップにも感じる爽やかで親しみやすい甘みも感じられます。
口に含むと、海藻の茎のような少し苦くも感じるピート感が印象的。余韻にそのピートがほんのりと残り続け、最後まで美味しいウイスキーです。
きっとボウモアを飲めば、「アイラモルトの女王」たる味わいを感じて頂けるはず。
蒸溜所の建つ環境、職人の技、歴史の深さも飲むことでさらに想像が広がるでしょう。
ぜひ一度、ご賞味ください。
Whisky Burgers Bar
中野／東京都中野区中野2-30-8 立川ビルB1
03-5340-5808
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