2022/03/22
カリラ蒸留所について、徹底解説していきます。
生産国:スコットランド
地域:アイラ
所有者:ディアジオ社
設立年:1846年
年間生産能力:650万リットル
仕込水:ナムバン湖
糖化槽:ワンバッチ12.5トン
発酵槽:オレゴンパイン8基、ステンレス2基
蒸留器:初留3基、再留3基
熟成庫:
カリラ蒸留所は1846年創業の蒸留所で、名前の由来は「アイラ海峡」。アイラ島とジュラ島の間にある海峡を由来としています。
ヘクター・ヘンダーソンが創業、その後はオーナーが何代か代わり、現在はディアジオ社の系列となっています。
近くにはアイラ島の玄関口と言われるポートアスケイグ港があり、ボトラーズから「ポートアスケイグ」というブランドが発売されていますが、これは殆どがカリラ蒸留所の原酒とのこと(一部他の蒸留所を使用したものがリリースされています)。
アイラ島最大の蒸留所で、生産量は年間650万リットル。
カリラはジョニーウォーカーなどの原酒として生産量の95%がブレンド用として使用されていたのですが、現在は世界的なアイラモルトの人気により、85%がブレンド用、15%がシングルモルト、となってます。
ワンバッチは12.5トンで、週に16回の仕込みを行っています。使用する麦芽はラガヴーリンと同じ、ポートエレン製のフェノール値34〜38ppmの麦芽を使用しており、蒸留所の設備や樽の違いがラガヴーリンと飲み比べることで深く理解できると思います。
蒸留器は大型のストレートヘッドが初留3基、再留3基。
ラインアームはほぼ水平です。ラガヴーリンがやや小ぶりの蒸留器でラインアームが下向きなので、カリラのほうがライトなフレーバーになります。
また、カリラは製造量の約3割をノンピートの麦芽で仕込んでおり、これはブレンド用に主に使われますが、まれにオフィシャルでアンピーテッドが特別ボトルとしてリリースされます。
熟成はほとんどがタンクローリーでスコットランド本土に運ばれ、そこで樽詰め熟成を行います。
ちなみに、カリラ蒸留所は正式ではないですがウイスキーキャットがいます。
本当は蒸留所の近くに住む従業員の飼い猫らしいのですが、勝手に蒸留所に来てくつろいでいるそうです。
その従業員の方がお寿司が大好きということで、名前が「スシ」と言います。
カリラ 12年
一番スタンダードなカリラ。心地よい燻製香とレモンのような爽やかなフレーバーが特徴で、アイラの入門編とも言える基本の1本です。
カリラ 18年 アンピーテッド
珍しいカリラのノンピート。
「カリラのノンピートは飲む意味があるのか?」とたまにおっしゃるお客様がいますが、スペイサイドの名だたる蒸留所に引けを取らない、素晴らしいフルーティなフレーバーのウイスキーです。
一時期、ツイッターで話題になり、一部で買い占めが行われた1本です。
カリラ 2009 BBR
ワイン商として有名なBBRよりリリースされているカスクストレングス。
レモンやグレープフルーツのような爽やかな風味で、バーボン樽熟成の王道のカリラです。
カリラ 2011 9年 レディオブザグレン アマローネカスクフィニッシュ
バーボン樽で7年熟成した後、アマローネカスクで2年間追加熟成したボトル。
アマローネカスクの心地よい甘さが癖になる1本です。
カリラ 1996 19年 オールドモルトカスク
ハンターレインがリリースする人気シリーズ、オールドモルトカスク(OMC)の中熟19年。
心地よいピートの香りがフィニッシュに長く続く素晴らしいボトルです。
1846年 ヘクター・ヘンダーソン氏が蒸留所を創業
1852年 ヘンダーソン・ラモント社が経営難に陥り、ノーマン・ブキャナンに売却することを余儀なくされる
1863年 ノーマン・ブキャナンがグラスゴーのブレンディングカンパニーのバロックレイド社に売却
1879年 拡張再工事実施
1920年 バロックレイド社が清算され、カリラ蒸留所が引き継ぐ
1927年 DCL社が単独オーナーとなる
1972年 熟成庫を除くすべての建物を解体し、再建築
1974年 総額100万ポンドを使用した改装が完了し、新たに6基の蒸留器を設置
1999年 アンピーテッドモルトを実験
2002年 フローラ&ファウナ レアモルト以来の最初のオフィシャルボトルとして、12年、18年、カスクストレングスが発売
2003年 25年カスクストレングスを発売
2006年 アンピーテッド8年、1993年モスカテルフィニッシュを発売
2007年 アンピーテッド8年セカンドエディション発売
2009年 フォースエディションのアンピーテッドとして10年を発売
2010年 25年、1999フェイスイレ、1997マネージャーズチョイス発売
2011年 アンピーテッド12年、カリラ モッホ ノンエイジを発売
2012年 アンピーテッド14年を発売
2013年 アンピーテッドステッチェルリザーブを発売
2014年 15年アンピーテッド、30年熟成を発売
2016年 15年アンピーテッドを発売
2017年 18年アンピーテッドを発売
2018年 2つのスペシャルボトリングとして、15年と35年を発売
2020年 プリマ&ウルティマレンジとして35年熟成を発売
Wataru Kobayashi 小林渉
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ラフロイグ蒸留所 ウィリアムソン 2010 12年 モリスコスピリッツ イタリアの新ボトラーズモルト / 吉祥寺 Vision