Cigar story / VinSanto

2021/05/20

シガー

VinSanto 店頭にてシガー(葉巻)の販売がスタートしました。恵比寿ウイスキーショップのウイスキー量り売りと合わせて、皆様に至福のセットをご提案して参ります。
まず本日は葉巻の歴史について軽くご紹介致します。

葉巻は歴史がとても古くはっきりとした起源は実は解明されていません。その中でも歴史上に残る文献として、15世紀にコロンブスが航海の中で辿り着いたバハマ諸島の一つサンサルバドル島、そこで遭遇した先住民のタイノー族が「葉巻のようなもの」を吸っているのを発見したことにより始まります。
彼らはこのことを「コイバ」と呼び、これは現代のシガーブランド「コイーバ」の名前の由来となります。

当時タイノー族は、乾燥した葉を筒状にし片方に火をつけ香り高い煙を喫って吐いていました。この乾燥した葉とは、今でいうタバコ、ナス科タバコ族の一年草、学名 Nicotiana tabacum(ニコチアナ・タバカム)であり、元来たばこの花の起源は、古代アメリカ大陸であり南米はアンデス山脈に存在した野生種が起源であるといわれております。
このことをコロンブスがヨーロッパ全土に広めていきますが、タバコの葉は当初は薬草として取り扱われており、喫煙の風習とともに後に世界全土まで広がっていくこととなります。

この当時多くの探検家達がタバコの葉を持ち帰った中で、先住民達がタバコの葉を喫煙とは別で薬草として使用していたという報告は、まだこの時代疫病が流行っていたヨーロッパでは非常に有益な伝来でした。
合わせてこの時より、タバコの葉に関する研究が始まっていきます。ちなみにポルトガル人により日本にもタバコの葉が伝来されたのはこの時。

16世紀、スペイン在住の医師、ニコラス・デ・モナルデス著「西インド諸島からもたらされた有用医薬に関する書第二部」ではタバコの葉の薬草としての使用方法や効能が記されており、タバコ万能薬信仰のベースとして広まっていきます。
この頃よりスペインではタバコの栽培と加工が盛んになり、セビリヤには王立タバコ工場が作られる等、医薬品としてのタバコと並行してスナッフ(嗅ぎたばこ)の生産も開始します。
18世紀にまでなると、セビリヤの工場でキューバ産タバコを使用した葉巻の生産がスタート。18世紀後期にはフランス、ドイツにも葉巻工場が作られていきます。
本格的に葉巻が普及していくことになるのは、フランスのナポレオンがスペインに侵攻した際に葉巻を持ち帰ったことがきっかけ。
徐々に、タバコは医薬品から嗜好品としての位置付けに移行していくとともに、スナッフは衰退、パイプと葉巻が主流になっていきます。
19世紀後半では大英帝国で葉巻ブームが巻き起こります。葉巻の強い香りが服に付くのを防ぐ為に誕生したタキシードと共に、紳士の嗜みの一つとして今に至ります。

紙巻きタバコと違い、葉巻は一本にゆっくりと時間をかけて嗜みます。まるで長い歴史を現しているかのように。
これから葉巻の酒類についてもご紹介して参ります!

 

Erika Maruta  丸田恵利加
VinSanto Bar & Study  恵比寿
03-3464-4641
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