G＆M特集ファイナル バランタイン魔法の7柱／八嶋
2008/05/09
食料品雑貨店として、1896年に創業しました。エルギン市は、蒸留所の半分がある
スペイサイド地区最大の町で、彼らはその地の利を生かして酒商として
ウイスキーの売買を始めました。50年以上前から、シングルモルトウイスキーの
スペシャリストとして様々なシングルモルトを自社で瓶詰めし、自社のラベルで
販売しています。その中には、準オフィシャル扱いのものまで。
バランタインはスコットランドの、北はオークニー島スキャパ蒸溜所から、
西はスモーキーフレーバーの強いアイラ島のラフロイグ蒸溜所まで、
その他40種類以上のモルト原酒をブレンドしてつくられています。 そのモルトが持つ
木の実の香り、かすかに蜂蜜がかった豊かな香り、スコッチ特有のピート(泥炭)の香り、
海岸のような潮の香り、それらを組み合わせることでブレンデッドは生まれるのです。
そんなバランタインのウィスキーの中核をなすモルトを「魔法の7柱」と呼んでいます。
グレンバーギー、ミルトンダフ、グレンカダム、スキャパ、プルトニー、バルブレア、
そして、アードベッグです。この７つのモルト、GM社がリリースしているものを
中心にご用意してみました。それがこちら・・・
スキャパ 1993 14年
バランタインのモルト原酒の産地でも最北に位置するスキャパはブリテン本島の北、
オークニー島にあります。1885年、荒涼とした寒風吹きすさぶ島の中心地
カークウォールの近く、海を見下ろす岬の上に建てられました。スキャパの冷たい海は、
第1次世界大戦の大海戦を思い出させます。軍艦の残骸は今も海の底に放置され、
数多くの世界中のダイバーが集まってくる場所なんです。
プルトニー 8年
大ブリテン島の北端、ウィックの町にあり、スコットランド本土では最北に位置する
蒸留所です。北海に面したウィックはかつてニシン漁で栄えた港町で、常時1,000隻を
超えるニシン船が湾内に停泊し、マストが林のように揺れていたといいいます。
今でも北部スコットランドの玄関口として重要な役割を担っており、町の名前は
ヴァイキングの言葉でウィク、すなわち入り江や湾のことだそうです。
グレンバーギー 10年
蒸溜所は1829年、ウィリアム・ポール博士によって建てられた。博士は純粋に
医療目的でしかグレンバーギーを嗜まなかったといいいます。その仕込み水は
近くのバーギー丘陵の湧き水で、蒸溜所の大きな溜め池にじかに流れ込んでいます。
バランタインの中核を形成しているのは、香草のようなアロマと独特のオレンジ香や
スパイシーなフレーバーをもつグレンバーギーが花の香りを添えています。
ミルトンダフ 10年
スペイサイド地方の首都エルギンから西へ約５キロ。麦畑のまんなか、ブラックバーン
という清流のほとりに、ミルトンダフ蒸溜所はあります。 この地は良質の大麦産地
として知られ、スコットランドの庭と讚えられてきた所です。また、このあたり一帯は、
1230年に創設されたプラスカーデン僧院の領地でした。 伝説によれば、
ブラックバーンのほとりに僧院長がひざまずき、「この水に神の祝福を」と祈りました。
以来、この水で仕込むと素晴らしい酒ができるようになり、それがアクア・ヴィテ
（生命の水）と名づけられ、ウイスキーの語源になったと言われています。
グレンカダム 15年
蒸溜所は、先ローマ時代にさかのぼる古代都市で、赤砂岩の町並みの小さな町、
ブレチンの中心部にあり、ほぼブレンディング用にのみ使われています。
1838年、この蒸溜所が建てられて13年目の年、町には2つの醸造所と2つの蒸溜所ができ、
優れたエールや蒸溜酒を生産するようになり、やがて周囲に38もの認可蒸溜所が出現した。
これこそ、このモルトの誇り高き血統を雄弁に物語る事実ですね。
バルブレア 16年
スコットランド東北部、イースターロスのドルノック湾北方に位置するバルブレアは、
ハイランド地方でも最も伝統に忠実な蒸溜所。そのウイスキーの甘く、木の実のような
風味はテイン川一帯ではきわめて有名です。バルブレアは伝統的な貯蔵法により
熟成がすごく早い。ピート香は強すぎることなく、フレーバーはやや甘く、
少しクリーミーで、その調和が素晴らしいんです。
かの有名なバランタインのキーモルトたち。どれも銘酒揃いです。
これらを飲んだら完成形のブレンデッドも飲みたくなりますね！？
ご用意してますよ。今夜もvisionにて、お待ちしております。
