モルト初心者向け 王道ハイランドウイスキー6選 / 吉祥寺 Vision

2019/12/12

ハイランド

スコッチウイスキーの生産地域は、ハイランド、スペイサイド、ローランド、キャンベルタウン、アイランズ、アイラの6つの地域に分類されます。
その中でもハイランドという地域は、荒涼とした大地とそこに息づく人々の伝統からスコットランド人にとっても特別な地域、心の拠り所のような位置づけになるそうです。同じように、ハイランドウイスキーというのは、スコットランドの大地が生み出す、フルーティーながら力強いウイスキーが多いと言われています。
そんなハイランドで作られる代表的なウイスキーをご紹介します。

 

 

1. クライヌリッシュ Clynelish

クライヌリッシュ

北ハイランドを代表する蒸留所の一つ、クライヌリッシュ。
1819年創業。ブローラの街にあります。
その当時クライヌリッシュ蒸留所として稼働していた蒸留所の隣に、新しく蒸留所が建設され、新しい方が現在のクライヌリッシュ。古い方はブローラと改名されましたが、1983年に閉鎖されてしまいました。
ただ、ブローラはカルト的な人気が高く、オーナーのディアジオ社が復活させることを宣言。現在復活に向けての作業に入っています。
クライヌリッシュはノンピートでフルーティながら、クリーミーでオイリー、熟成すると青りんごの風味が強く、若干の塩っぽさがあるウイスキーで、ハイランドのウイスキーの中でも特に特徴的な蒸留所といえます。
私はハイボールかストレートがおすすめ。
ウイスキーが好きで飲んでいる人が2年目くらいにどハマリするイメージの蒸留所です。

 

2. ロイヤルブラックラ Royal Brackla

ロイヤルブラックラ

スコッチウイスキーの蒸留所で現在ロイヤルがつく蒸留所は2箇所のみ。
その一つがロイヤルブラックラです。
1812年創業。ウイリアム4世にロイヤルワラントをもらいました。
数年前からオフィシャルボトルとしてこちらのラベルのウイスキーが発売になりました。
ペドロヒメネスシェリー樽でフィニッシュを欠けていることから、非常に濃厚な甘さがフィニッシュに残る、シガーとの相性も良いモルトです。

 

3. ロイヤルロッホナガー Royal Lochnagar

ロイヤルロッホナガ

もう一つのロイヤルのつく蒸留所。
1845年創業の蒸留所。
ディアジオ社が所有していますが、ディアジオが所有する蒸留所の中でも最も小さく、生産量が少ないため、ボトラーズや特別ボトルがほとんど出ない蒸留所です。
特徴は、「グラシー」というそうなのですが、草原っぽい、草っぽいフレーバーで、若く爽やかな、自然を感じさせる味わいを出したいとのこと。

 

4. グレンドロナック Glen Dronach

グレンドロナック

東ハイランドに位置するグレンドロナック。蒸留所の名前の由来は「ブラックベリーの谷」。
1826年創業で、シェリー樽熟成にこだわりを持っており、高価で入手が困難となっているシェリー樽熟成を続けています。
その特徴は、甘く濃厚。ただしべったりとしすぎない。
現在はオロロソシェリー樽で熟成させたあと、ペドロヒメネスシェリー樽でフィニッシュをかけるなど、更に濃厚なフレーバーをつける工夫をしています。
甘い水割りをこちらのボトルで作るのなんかが好きだったりします。

 

5. オーバン Oban

オーバン

西ハイランドを代表する蒸留所。
とっても西はあまり蒸留所が少ないのですが。
海沿いにあり、潮風からくる塩っぽさが特徴で、クライヌリッシュと双璧をなす、ハイランドといえばこういう味という自分自身の勝手なイメージと合致する蒸留所です。

 

6. グレンモーレンジィ Glenmorangie

グレンモレンジィ

多分最も有名なハイランドの蒸留所。グレンモーレンジィです。
樽のパイオニアとしても知られており、スコッチウイスキーで初めてバーボン樽熟成を行った蒸留所です。
その素晴らしさが実証されたことから他の蒸留所も追随し、現在スコッチウイスキーは9割がバーボン樽で熟成されています。
また、他の樽に移し替えて熟成させる「カスクフィニッシュ」もグレンモーレンジィが積極的に実施。
現在では当たり前のようになっていますが、それもグレンモーレンジィのおかげです。
蒸留器のネックが長く、高さが7.14メートルもあるため、蒸留液が上まで到達するまでに重い成分を落とす役割をするため、非常にクリアでスムーズ、飲みやすい蒸留液ができます。
それをバーボン樽で熟成させることで、オレンジやバニラ、はちみつなどの爽やかで甘みのある風味がつきます。
飲み方も選ばない、カクテルにも使える万能選手。
1杯目のハイボールに飲まれるお客様も多いです。

 

いかがでしたでしょうか?
いずれも王道なウイスキー。
ですが、意外とグレンモーレンジィ以外は置いてないというバーも多いような気がします。
ぜひいろいろ飲み比べてみてください。

 

Wataru Kobayashi 小林渉

Vision Whisky Bar ヴィジョン
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