2022/08/30
ロングモーン蒸留所について、徹底解説していきます。
生産国:スコットランド
地域:スペイサイド
所有者:ペルノ・リカール社
設立年:1894年
年間生産能力:450万リットル
仕込水:ミルピュイズの泉
糖化槽:8.5トン
発酵槽:ステンレス10基
蒸留器:初留4基、再留4基
熟成庫:
ロングモーン蒸留所は1894年に地元の実業家のジョン・ダフによって創業されました。
1880年代から1890年代にかけてハイランドではウイスキーブームが起こり、その際に多くの蒸留所が建てられました。ロングモーンもそのなかの一つです。
1900年に倒産(年表では1898年となっている)し、その後はジェームズ・R・グラント(グレンファークラスやグレングラントのグラントさんとは別の人物)に買収され、その後グレングラント・グレンリベットと合併。現在ではペルノ・リカールが所有しています。
ロングモーンの製造の特徴としては、1990年代まで初留釜が直火焚きを続けていました。現在は間接加熱に切り替えられています。その中でも初留だけエクスターナルヒーティングになっています。
また、ロングモーンは竹鶴政孝がウイスキーづくりを学びに行き1週間修行(見学)した蒸留所でもあります。
スコッチモルトウイスキーソサエティ 7.204 Wined and dined
赤ワイン樽で熟成されたロングモーン。
樽由来のチェリーやクランベリーのようなフルーツ、ケーキ、スパイスのフレーバーがあります。
ただしそのようなフレーバーも強すぎず、上品な印象のボトルです。
スコッチモルトウイスキーソサエティ 7.205 The trifle tower
バーボン樽で熟成されたロングモーン。
マーマレードやイチゴ、カスタードクリームやケーキのような香り。
味わいは非常にジューシーでややスパイシー、生姜やナツメグのような刺激と、香りと同じくイチゴなどのフルーツフレーバーが強くのこり、フィニッシュも長い素晴らしいボトルです。
1893年 1878年にグレンロッシー蒸留所を創業したジョン・ダフ社が蒸留所建設開始。ジョン・ダフ、ジョージ・トムソン、チャールズ・シャーレスらが会社に加わる。総費用は20000ポンド。
1894年 12月に蒸留開始
1897年 ジョン・ダフが他のパートナーから買収
1898年 ジョン・ダフがロングモーン蒸留所の隣にベンリアックという第二蒸留所を建設(ロングモーンNo.2と呼ばれることもある)。ジョン・ダフ社が破産し、銀行がジェームス・R・グラントに株式を売却
1970年 グレンリベット&グレン・グラント社、ヒル・トムソン社と合併。自家製麦を中止
1972年 蒸留器を4基から6基に増設。スピリットスチルの加熱をスチームに変更
1974年 さらに蒸留器を2基追加
1978年 シーグラム社がシーバス&グレンリベットグループを買収
1994年 ウォッシュスチルの加熱をスチームに変更
2001年 ペルノ・リカールがディアジオとともにシーグラムスピリッツ&ワインを買収、ペルノ・リカールがシーバスグループを買収
2004年 17年カスクストレングスを発売
2007年 製造キャパシティを拡張
2015年 ディスティラーズチョイスを発売
2016年 16年熟成、23年熟成を発売
2019年 3種類のシークレットスペイサイドコレクションを発売
Wataru Kobayashi 小林渉
Vision Whisky bar 吉祥寺
0422-20-2023
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