ディアジオスペシャルリリース2019 からオススメの3本 / Vision

2020/03/24

in: Vision

MHDスペシャルリリース

MHDより新シリーズのウイスキーが発売になりました。
以前、「花と動物シリーズ」というシリーズがあり、それの後継シリーズという形でリリースされたボトルで、正式名称は、「ディアジオ スペシャルリリース 2019−2020」というシリーズです。

今回、当店には3種類が入荷しましたので、それをご紹介しつつ、蒸留所紹介とそのスタンダードボトルもご紹介します。

 

 

★クラガンモア
クラガンモア蒸留所は、スペイサイドの蒸留所でです。
ジョン・スミス氏が創業。ジョン・スミス氏は、グレンリベット蒸留所のジョージ・スミス氏の私生児と言われています。
その影響か、蒸留所を創業した当初から一流の蒸留技師として名声があったそうです。
独特のT型シェイプのラインアームがクラガンモアの特徴でもあるやや重めでフルーティな風味を引き出していると言われています。
実はこのT型シェイプは本来普通の形で作りたかったものが、建物の天井が低く、仕方なくそうしたという説もあります。
また、ジョン・スミス氏は大変な鉄道好きだったそうで、ちょうど蒸留所の創業時期が産業革命により蒸気機関車の鉄道網が一気に整備された時代と一致しており、蒸留所の敷地内に線路を引き込み、都市部にウイスキーを効率よく搬出できるようにしたという、商才もある方です。

 

1-1. クラガンモア 12年 オフィシャルボトル

クラガンモア12年

クラガンモア12年はスペイサイドの最も中間的な王道のウイスキーと言われます。
クラガンモアを飲んで、それよりもどういう味が好みかを聞いて次のものをおすすめするというのが比較的よく取られる手法です。
T型シェイプ由来と言われる非常に複雑な香りが特徴で、はちみつやバニラ、柑橘やハーブなど香りのコメントが多く出るのですが、実際に飲んでみるとフルーティさも有りつつも飲みごたえのある重厚感があります。

 

1-2. クラガンモア 12年 スペシャルリリース 2019

クラガンモア12年スペシャル

58.4%のカスクストレングスでボトリングされたこちらにスペシャルリリースは、より濃縮感のあるフルーティな香りと舌に乗せたときのまったりとした甘さと刺激が大変心地よいボトルです。
2006年に実験的に蒸留したミディアムピート麦芽を使用した原酒を使用したことによりライトはピート感があり、それがフルーティさを更に引き出しています。
アメリカンオークのリフィル樽で熟成された上品な仕上がりです。

 

★タリスカー
タリスカー蒸留所は、アイランズに分類される蒸留所で、スカイ島という島にあります。
ラインアームがS字に折れ曲がっているという特徴があり、その特徴により黒胡椒のようなドライな風味があります。
実は以前このS字のラインアームを普通の形にしてみたことがあるそうですが、思ったようなウイスキーが出来なかったため、再度S字にしたという逸話があります。

 

2-1. タリスカー 10年 オフィシャルボトル

タリスカー10年

最もスタンダードなタリスカーです。45.8%という特別なアルコール度数でボトリングされており、そのアルコール度数も含めて強い胡椒の風味が出ています。
その風味から、ハイボールが大変人気で、1杯目にハイボールで飲むお客様が非常に多いです。

 

2-2. タリスカー 15年 スペシャルリリース 2019

タリスカー15年スペシャル

アメリカンオークの新樽のみで熟成させることと、カスクストレングスでボトリングすることで、よりスパイシー感を増したスペシャルリリース。
加水でかなり味の雰囲気が変わるので、ぜひ少量の加水をおすすめします。

 

★ラガヴーリン
ホワイトホースの主要原酒として有名なラガヴーリン。ピーター・マッキー氏により有名になりました。
35ppmの麦芽をオニオン型の小さな蒸留器で蒸留、そのため大変酒質が濃く、ノーマルでも16年熟成が必要になるという濃厚な重さが特徴のアイラモルトです。

 

3-1. ラガヴーリン 16年 オフィシャルボトル

ラガヴリン16年

上記の通り、16年熟成が必要になるという大変濃厚な風味のアイラモルト。
1日の締めに最適とされ、当店でも「締めラガ」という言葉が一般化するほどの人気です。

 

3-2. ラガヴーリン 12年 スペシャルリリース 2019

ラガブリン12年スぺシャル

ラガヴーリンは、上記16年以外に、オフィシャル8年、その年限定ボトルの12年カスクストレングスがあります。
こちらのボトルは12年カスクストレングスの後継と思われる1本。
個人的な感想ですが、8年だとまだ未熟感がありますが、ピートの風味をダイレクトに感じることが出来ます。
12年のカスクストレングスはそこに熟成感とアタックの強さが加わり、攻撃力が増すイメージです。
こちらはまさにそんなボトル。
刺激の強いアイラ好きにはたまらない1本だと思います。

ということで、本日は6本のボトルをご紹介しました。
ぜひオフィシャルボトルとスペシャルリリースの飲み比べをしていただくと、その蒸留所の特徴がより良くつかめると思います。
ぜひよろしくお願いいたします。

 

Wataru Kobayashi 小林渉
Vision Whisky bar 吉祥寺
0422-20-2023
Google Map 武蔵野市吉祥寺本町1-11-8 耶馬ビルB1
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