ウィスキー街道を結ぶ/八嶋

2008/06/04

in: Vision
Visionの八嶋です。スペイ川が注ぎ込むマレイ湾の南岸は、
東はアバディーン州の北部から西のインヴァネスまで東西約150kmにまたがり、
15のモルト蒸溜所、そして、閉鎖している3蒸溜所があります。
東からデヴェロン、ロッシー、フィンドホーンの各地区に細分化され、
ウイスキーそのものはスペイサイドモルトに分類されます。
この地方はスコッチウイスキーにとって非常に重要なエリアなんです。

そんな中でも、ローゼス、エルギンを結ぶ幹線道A941号線沿いに多くの
蒸留所が集中しています。なので、ウィスキー街道として有名です。
この地に蒸留所が多く集まった理由は、スコットランドでも最良の大麦産地であり、
美しい水が豊富で身近にはピートがたくさんあります。
また、現在は廃線になっていますが、ハイランド鉄道やスコットランド北部鉄道などの
鉄道網の整備が、それまで困難であった物流を容易にし、効率的に蒸留所を結んだのです。
その結果、この地に、蒸留所建設や作業を効率良く行うための専門的な企業や
糖化槽、ポットスチルなど鋳鉄製の容器製造工場も集まり、ウィスキー街道で
結ばれたエルギンとローゼスの街はモルトウィスキー産業の発展を支えたんです。
地の利に恵まれていたわけですね!?

ボトラーズの先駆者的存在で、古地図のラベルデザインの「コニサーズチョイス」
シリーズなどで知られるゴードン&マクファイル社も、このエルギンに本社があります。
エルギンの街が「ウイスキーキャピトル」と呼ばれるわけですね!?

そんなG&M社が、このウィスキー街道で美しい蒸留所として有名な所のモルトを
リリースしています。しかも古いヴィンテージのもので、熟成も30年です。

yashima080604

コールバーン 1972 30年(閉鎖)
創業は1897年、ブレンデッドのアッシャーズの原酒でありました。
砂岩と青いスレート石をふんだんに使った蒸留所の建物はチャールズ・ドイグという
当時随一といわれた建築家の手によるもので、1919年にクライヌリシュ蒸留所に買収
されましたが、1985年にはウィスキー不況のため突然閉鎖。
ライセンスを保有していたJ.G.スチュワート社が1992年にこれを返上したため、
敷地は住宅地となる予定で、今後再開される見込みは少ないと思われます。

スペイバーン 1974 30年(稼動中)
蒸留所が立てられている場所は、もとは処刑場だったと言うユニークな説があり、
また、建物の壁はスペイ河の河床から「人間と獣によって掘り出された」石で
建てられたとも言われている蒸留所で、ダイヤモンドジュビリーの年、
つまりヴィクトリア女王在位60年の1897年に創業されました。1916年以降は
DCL社(現UD社)の傘下にあったが、1992年にインヴァーハウス社の所有となり、
同社のブレンデッドウイスキーに使われるようになっています。

どちらの蒸留所にも、バーン(burn)が綴られています。ゲール語で川を意味します。
スペイ川とウィスキー街道。とても素敵なところなんでしょうね!?
そんな風景を想像しながら、この一杯。いかがですかね。。

今夜もvisionにて、お待ちしております。

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