2007/10/01
今日のカーデュ蒸留所の歴史を辿る時、この女性について触れない訳にはいきません。
それが、ウイスキー産業の女王とまで言われた「エリザベス・カミング」です。
今でこそカーデュ蒸留所は超大企業ディアジオ(UDV)社の所有となっていますが、
元々はジョン・カミングが本業である農業のかたわら、農閑期にカーダゥ農場を借り受け、
生産していた密造酒でした。密造酒を造り始めたのが1811年のコトです。
その後、密造容疑で3度の検挙を経て、1824年には政府公認蒸留所として再スタートします。
時を重ね、蒸留所の経営はジョン・カミングの息子ルイス・カミングへと引き継がれ、
ルイスの死後には妻であるエリザベス・カミングが蒸留所の経営を引き継ぎました。
1972年には蒸留所を改築するなど、ずば抜けた経営手腕を発揮し、
カーデュ蒸留所の名声を不動のものとします。その成功は当時の大企業にも注目され
1893年、ジョン・ウォーカー&サンズ社が蒸留所を買収し、ジョニー・ウォーカーの原酒
としてますます重要な位置を占め、今日へと至っています。
シャンパーニュのヴーヴクリコなど未亡人が重要な役割を果していた例は多々あります。
やはり昔から「女性は強かった」のでしょうかね!?うむ。
そんなカーデュは、ゲール語で「黒い岩」の意味をもちます。
我が社には、日本語で「黒い岩」の意味を持つ女性がいます。
そう、「黒岩」。そのまんまです。意味というか名前です。
本人もブログで書いてましたけど。本日より、visionに登場です。
いつもお世話になっております。「カーデュ」こと、黒岩でございます。
今月より、週の前半。月火を中心にVisionに入ることとなりました。
エリザベス・カミングさんのように頑張りたいと思っております。
そう「カーデュ」。ジョニー・ウォーカーのブレンドの味を支え続けているわけです。
強く主張するコトはないけれど、一歩も土台を揺るがせない渋いバイプレーヤーです。
声高に主張しなくてもきっちり自分の役割をこなし、逆にその人がいなければ
成り立っていかない、組織の中の大事な裏方に徹する人(酒)なわけです。
素敵じゃありませんか?そんな人も、モルトも。
というわけで、そんな人になるべく、私のお勧めする「カーデュ」。
ほのかに、スモモのような果実の香りを持ち、マイルドな麦芽の風味を
感じさせてくれる後味を持っています。ぜひ味わいにいらしてください。
今夜もvisionにて、お待ちしております。
それは、あたくしのセリフなんですが。。。。八嶋(談)