ゴードン＆マクファイル特集 第一弾！ Distillery Labels／八嶋
2008/04/03
スコットランドのエルギン市で食料品雑貨店として、1896年に創業しました。
エルギン市は、蒸留所の半分があるスペイサイド地区最大の町で、
彼らはその地の利を生かして酒商としてウイスキーの売買を始めました。
50年以上前から、シングルモルトウイスキーのスペシャリストとして
様々なシングルモルトを自社で瓶詰めし、自社のラベルで販売しています。
彼らは、モルトウイスキーのスペシャリストの中で最大手であるだけではなく
最も歴史のある業者です。長い経験に裏打ちされた商品の品揃えの豊富さ、
古酒の在庫に関しても際立っており、商品及び供給の面からも最も信頼のおける
業者となっているんです。
数ある蒸留所の銘柄の中で、オフィシャルがボトリングされていないモノも、
このゴードン＆マクファイル社のモノがオフィシャル的な扱いをされているのが
いくつかあり、「Distillery Labels」というシリーズがそれにあたるんです。
写真をご覧下さい。どれも懐かしく、オールドものの雰囲気さえ漂いますよね！？
こちらをGM社シリーズ第一弾としてリリースします・・・
グレントファース 1990 16年
レーズンやアンズ、バナナのドライチップのような芳香があり、コクがあって
フィニッシュが長く、ドライで、ブレンデッドの人気銘柄ブラック＆ホワイトや
ロイヤル・ハウスホールドに使われていることから、その実力は高いんです。
しかしながら、グレントファースという発音が難しいためか、馴染みは薄く
しかも、オフィシャルボトルを出しておらず、このラベル以外では
あまり出回っていないので、入手はきわめて困難なモルトなんです。
蒸留所は1898年創設。ジャームス・ブキャナンによって建てられた初の蒸留所。
アードモア 1987 16年
スペイサイドと東ハイランドの境界線に位置している蒸留所で、1898年に創業。
ブレンデッドのティーチャーズのモルト原酒を確保する目的で建設。創業当時から
石炭での直火焚きを守り続けてきましたが、2001年の改装で蒸気での蒸留へと移行
されました。シングルモルトとして安定的に出回るのは唯一このラベルだけです。
豊かな香りとソフトでオイリーな飲み口で、麦の風味とクリーミーな味わい。
余韻も長くバランスの良い優れた食後酒です。
モートラック 15年
ジョニーウォーカーの重要な原酒であるモートラックは、スペイサイド産の
モルトの特徴と言われる、フローラルな香り、スモーキーで麦芽っぽい味わいと、
フルーティーな風味が全てそろっていると言われ、古典的美酒と評価されています。
ダフタウンの7蒸留所で一番古く、ゲール語で「すり鉢状の谷間」の意味です。
蒸留所のオーナーが度々替わり、その都度、独自の味わいを造り出そうと蒸留器を
工夫したために、６基ある蒸留器の形は全てばらばらなんです。しかしこれが
モートラックの豊かなコク生み出す原因になっているんです。
リンクウッド 15年
マレイ州の中心地エルギン、GM社の本拠地としても知られる地に蒸留所はあります。
昔から「入手できる最上のモルトの一つ」とブレンダーに大絶賛を受けていて、
生産量の99％はアボットチョイスなどのブレンデッド用に提供されるモルトです。
オフィシャル扱いでボトリングされているのは、花と動物シリーズと
このラベルのみですが、ふんわりと香る花のような香りと、まろやかで口当たりの
優しい味わいが、女性にも人気で、食前・食後を問わずに、いつ飲んでも
満足させてくれる逸品です。
どれもこれもゴードン＆マクファイル社でなければ造れない逸品たちです。
今週末はこれで、旧き良きスペイサイドに浸ってみますか！？
今夜もvisionにて、お待ちしております。
