シグナトリーヴィンテージ Part2/八嶋

2007/07/26

in: Vision

visionの八嶋です。シグナトリー社はエジンバラのサイミントン兄弟が
1980年代に創業、ボトラーズとしては比較的新しい部類に入ります。
丁寧にセレクトされた樽のみを買い付け、
その味わいは蒸留所ごとの個性が出されたものを送り出しています。

シグナトリー社が選び出すボトルは、すべてシングルカスクが特徴の一つです。
カスクナンバー及びボトルナンバーがボトルにちゃんと記載されています。
アンチルフィルタードコレクションは、さらに冷却濾過せず、
46度に加水されています。そもそも樽で熟成したウイスキー原酒は、
温度が低くなると溶け込んでいる香味成分の一部(油性成分)が飽和状態となって析出し、
白濁します。これを防ぐため、通常のウイスキー製品では、原酒や製品を約0~5度まで
冷却して濾過しています。これを「冷却濾過」といい、
冷却濾過された状態が「Chillfiltered」。
つまり「Unchillfiltered(アンチルフィルタード)」は、冷却濾過をしていない
ということを意味します。冷えると析出してくるウイスキー中の「油性成分」には、
ウイスキーの原料である麦芽由来のものと貯蔵中にウイスキーに溶け込んでくる
樽由来のものとがあり、いずれもウイスキーのコクや旨み成分の要素と考えられています。
「冷却濾過」しないウイスキーは、樽熟成そのままの濃厚な香味を味わうことができ、
ボトラーズものでは、これが当たり前になっています。
また、ボトルデザインを最近リニューアルしたカスクストレングスシリーズは、
樽で熟成したそのままの濃厚な香味プラス加水されていない本物の味わいです。
今回は、ブローラとグレンカダム。楽しみですね。。
さて、先週に続いて「シグナトリーPart2」ご用意したのは、こちら・・・

yashima070726

ブローラ 1981 23年 カスクストレングス
グレンカダム 1989 15年 カスクストレングス
トマーチン 1989 12年 アンチルフィルタードコレクション
クライヌリッシュ 1991 15年 アンチルフィルタードコレクション
アードモア 1992 12年 アンチルフィルタードコレクション
ハイランドパーク 1989 17年 アンチルフィルタードコレクション
ラフロイグ 1999 7年 アンチルフィルタードコレクション

これで、カスクストレングスとアンチルフィルタードコレクション
あわせて14本。さぁ、シグナトリーの深い世界にどっぷり浸ってください。。
今夜もvisionにて、お待ちしております。

ATCF Ltd. official web site はコチラ

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