ピート・スモーク。それは、フェノール値55ppm/八嶋

2007/08/27

in: Vision
visionの八嶋です。1898年に操業を開始したこの蒸留所は、
フォレスという町の北側に建てられています。
この町には、モルト・ウィスキー蒸留所が2ヶ所ありましたが、
その内の1つ、ダラスドゥー蒸留所は、歴史的建造物としてウィスキー博物館に
変わってしまい、ベンローマック蒸留所が、フォレスの唯一の蒸留所となりました。
実際、1907年~1910年まではフォレス蒸留所と名乗っていた時期もあったぐらいです。
インヴァネスからスペイサイドへと向かう際に一番最初に目に止まる蒸留所がここです。

UD社の元で1983年に完全に閉鎖されており、長年スピリッツを生み出してきた
銅製のスチルも取り外されてしまい、復活の見込みがなかったところに
1998年インディペンデント・ボトラーとして有名なゴードン&マクファイル社が
蒸留所を購入し、以前まで使われていたものよりも小ぶりのスチルを備え付けて
操業を開始したのです。操業開始の式典には、チャールズ皇太子もお祝いに駆けつけ、
皇太子により、再開宣言がなされました。
そんな、ベンローマックから新たなオフィシャルがリリースされました・・・

yashima070827

ベンローマック・ピートスモーク
スペイサイドで一番小さい蒸留所ベンローマックからピーテッドモルトがリリース!
その名もずばり「ピート・スモーク」。フェノール値 55ppm ものピートが炊き込まれた
麦芽を原料に2000年に蒸留、2007年にボトリングされたオフィシャルの限定品です。
フェノール値とは麦芽に炊き込まれたピートの度合いを測る指標として使われますが、
ボウモアで平均22ppm。ラガヴーリンやラフロイグで35~40ppmといわれており、
「ピートスモーク」の55ppmというのは、アードベッグに匹敵する非常に高い数値です。
生産本数は6000本のみの限定品です。

《テイスティング・ノート》
淡い麦わら色。木材を燻した煙の中に、焦がした砂糖の甘い香り。
柔らかなフェノール香と薬品臭さが淡く感じられ、かすかに青リンゴも現われる。
味は、ピートの効いたスモークと灰の後から、燻した麦芽の甘みが追ってくる。
僅かにスパイシーで、焦がしたオークの樽香がかすかなフェノールを伴って感じられる。
甘みとフルーティーさに溢れた力強いボディ。
フィニッシュはモルトの甘みとスモークのバランスが美しく続く。ですって。。

そして、こんなモルトにあわせるなら・・・

蛤のリエット モルトウィスキー風味
蛤を赤ワインとフォンドヴォーで煮込み、ペースト状にして、
バターと粒マスタードで合わせました。
風味にシェリー樽で寝かせたマッカランの風味を付けた感じです。
ライ麦パンと一緒に召し上がると絶品です。と、古賀さんが申しております。
こちらも、いつもの2日間限定です。古賀さんがいるうちにどうぞ。。

2008年には同社初のオフィシャル・ボトルがリリースされるといいます。
ジャック・ダニエルの空き樽とオロロソ・シェリー樽で熟成させた原酒を
ヴァッティングさせるとか。。その前に、まずはピート・スモークで。。

今夜もvisionにて、お待ちしております。

ATCF Ltd. official web site はコチラ

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