2008/05/14
また、このあたり一帯は、1236年に創設されたプラスカーデン修道院の領地で、
ベネディクト派の修道僧たちが古くからエールを造ってきた場所でもあります。
このビールは「スコットランドで1番おいしいエール」といわれ、修道院に
莫大な富をもたらしたそうです。そのため毎年1月1日に修道院長が川原の石に
ひざまづき、ブラック・バーンに祈りを捧げるのが習慣で、この石は、
1895年にミルトンダフが拡張工事を行った際に、スティルハウスの壁に
埋め込まれたほどです。伝説によれば、「この水に神の祝福を」と祈って以来、
この水で仕込むと素晴らしい酒ができるようになり、
それがアクア・ヴィテ(いのちの水)と名づけられ、
ウイスキーの語源になったと言われているんです。
そんなブラックバーンの恵みを受けたミルトンダフをVMSCとしてリリースします。
ミルトンダフ 12年 オールド VMSCボトル
創業は1824年。修道院の伝統が受け継がれているかは不明ですが、
建物はもともと修道院が経営する製粉所でした。
ミルトンとは工場のある所の意味で、ダフと名づけられたのは、
その土地がファイフ伯ダフ一族によって所有されてからです。
1936年にハイラム・ウォーカー社が買収以来、バランタインの中核モルトになっています。
このオールドのミルトンダフは、1970年頃~に流通していたオフィシャルで
素晴らしい出来栄えのスレンダーモルトです。香り、味、フィニッシュともに
スムーズで、洗練されており、どことなく気品さを感じさせます。
こんな旨味のある、バランスの良いモルトは滅多に見つかりませんよ!
是非飲みにいらしてください。今夜もvisionにて、お待ちしております。