2008/04/18
それから長い沈黙を経て、アデルフィの名前が市場に復活したのが1993年。
創業時のオーナーの末裔であるジェイミー・ウォーカー氏によって
インディペンデントボトラーとして活動を再開したのです。
その時から「常に品質を追い求め、大量生産に走らず高品質を維持する」ことを
ポリシーに掲げ、低温濾過せず加水や着色等を行わなずにボトリングしています。
そんなウイスキーの樽を購入するためにウォーカー氏にアプローチをした
キース・ファルコナーとドナルド・ヒュー ストンは、その品質の高さに感動し、
その後2004年に、ウォーカー氏からアデルフィ社を譲り受けることになりました。
レミー・マルタンやJ&B社での経験を持ち、かのアンドリューアッシャーの子孫に
あたるアレックス・ブルース氏が営業及びマーケティングの統括者として加わり、
アーガイル地方のグレンボロデールキャッスルに本拠を移し現在に至ります。
ウイスキーライターであり、ウイスキーソサエティのテイスティングパネル議長も
務めるチャールズ・マクリーン氏が、同社の樽選びをするテイスティングチームの
中核メンバーで、多数のサンプルの中から良質な樽を厳選しています。
なんとその割合は約20のサンプルの中からたった1つを選び出すという徹底ぶりです。
そんな彼らが選び出した一本がこれです・・・
Breath of Islay 1992 14年 アデルフィ
CASK No.5348から56.8 %のカスクストレングスでボトリング。278本のみ
アデルフィのホームページには、こう記されています・・・
This edition of our now famous‘Breath of Islay’comes from a refill hoggie,
like previous editions.In the mouth, it is sweeter than expected,
with clean, medicinal flavours.Water continues the‘doctor’s surgery’imagery;
perhaps an old-fashioned medicine cupboard or a freshly spread plaster-cast ?
clean and fresh and very Islay. The taste is still very sweet,
with a thick mouthfeel, gherkins in vinegar, charcoal sticks and lingering
smoke in the finish.
・・・と、ここまで来て、このモルトも蒸留所不明というか明かされてません。
さて、どこだと思いますか!?アデルフィ独特の小さなラベルには、樽の上に座る
ウィスキーボトルを手にした天使のデザインが描かれています。アイラの息遣い、
天使の吐息。意味深ですね。是非、味わいにいらして解明してください。
今夜もvisionにて、お待ちしております。