リンブルク。歴史あるドイツの街から/八嶋

2008/01/09

in: Vision

Visionの八嶋です。中世のはじめ、アントワープからビザンチンの間に
商業街道があり、ドイツのリンブルクという街を通っていました。
神聖ローマ帝国時代に繁栄した所です。フランクフルトとケルンの間、
ライン河の支流ラーン川のほとりにあり、絵に描いたような木組みの家々が印象的です。
13世紀から18世紀に造られた木彫り彫刻で豊富に飾られ、その家の中には
1296年ローマ時代に建てられたドイツで一番古いものもあります。
そんな家が建ち並ぶ小路を抜けて坂を上ると、リンブルク大聖堂が忽然と姿を現します。
白い壁に赤い縁取り、窓枠や柱も黄色や緑色などいろいろとにぎやかな色で飾り立てられ、
この街の顔のような存在です。大聖堂の内部は驚くばかりの歴史的な重要美術作品があり、
それは13世紀に製作された色鮮やかなロマネスク様式のフレスコ画の数々で、
独特のフレームを施しています。ヨーロッパでもまたとない作品の数々だそうです。
この大聖堂は500マルク旧紙幣の裏の図柄にもなっていたようです。

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またリンブルクは、700年以上にわたって培われた伝統工芸技術と、
現代の技術が融合された、世界最大の照明用工芸ガラスでも有名です。
そのせいか「手工芸職人の市 Kunsthandwerkermarkt」が開催されており、カップやお皿、
花瓶、また陶器をはじめ、石や木、ガラス製品などの個性的なものまで豊富に揃ってます。
リンブルクの人は楽しいことにはとても積極的なようで、その他にも年間を通じて
催し物をとても多彩に繰り広げています。中でも3日間続く「旧市街祭り Altstadtfest」
と「ラインガウ地方のワイン祭り Rheingauer Weintage」は盛大に行われるようです。

その中でも近年特に注目を集めているのが「リンブルク・ウイスキーフェスティバル」です。
イタリアに負けず劣らずウイスキー愛好家が増え続けているドイツのなかで。
比較的規模の大きいウイスキーのイベントが、このドイツ南西部の都市リンブルクで
行われるウィスキーの祭典なのです。数年前に比べると参加するメーカーの数も増え、
ボトリングされるモルトの種類も増え、そのイベントの成功ぶりが伺えます。
今回ご用意したのも、そのためにボトリングされた希少なものですよ・・・

スティルベリーヤングアイラ 2000 ザウイスキーフェア with "Daily Dram"
オフィシャルの超人気品を意識したような名前のスティルベリーヤングアイラは
蒸留所名は書いてありませんが、中身はアードベッグです。
2000年蒸留、リフィルシェリーバットにて熟成後、2007年にボトリング。
総ボトリング本数669本 、62,6%のカスクストレングスです。
麦の甘さとシェリー樽から来るほのかな甘さが絶妙にマッチしたアードベッグです。

次回のリンブルク・ウイスキーフェスティバルは、4月26,27日の2日間です。
こんどのボトリングを楽しみにしつつ、まずは、このスティルベリーヤングで。
今夜もvisionにて、お待ちしております。

ATCF Ltd. official web site はコチラ

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