撃墜王のいたディスティラリー/八嶋

2007/10/15

in: Vision
Visionの八嶋です。この蒸留所は南ハイランドの商業都市パースから西に約20キロ
クリーフの町の郊外に建てられています。創業は1775年で、自称最古の蒸溜所。
かつては、村の名前をとってホッシュと名乗っていましたが、19世紀後半に改名され
グレンタレットに。ゲール語で「タレット川の谷」を意味しています。
蒸留所は1923年から1959年まで閉鎖されていましたが、その後再開。
これはジェームズ・フェアリーというウイスキー愛好家が、昔からの伝統的手法で
酒をつくるために蒸留所を買収して、その復興に生涯を掲げたんです。

彼がユニークだったのは、見学者を受け入れるためにいち早くビジターセンターを
設けたことで、当時としては画期的なできごとでありました。現在センターの
充実度においては群を抜いており、年間約23万人もの観光客が訪れるんですって。
また、グレンタレット蒸留所がユニークなのはそれだけではなく。
ここには、ギネスブックにも載っている世界一の猫がいたんです。

そう、ウィスキーキャット。またの名をディスティラリー・キャットと言います。
まだ、ほとんどの蒸留所がフロアモルティングを行っていた頃、その甘い穀物の香りに
惹かれやってくるネズミ対策は各蒸留所にとって大きな問題だったのです。
そんなネズミを退治すべく蒸留所はネコを飼うのが通常だったわけです。
殺鼠剤なんかを使ったら、大事な大麦にどんな悪影響があるか分かりませんからね。
実用の必要性以上にマスコットとしても大切にされてきたわけですけど。。

その英雄といえば「タウザー」(1963年4月21日 – 1987年3月20日)メス。
人間に置き換えると、約161歳と非常に長生き。すごいですよね!?
生涯にネズミを仕留めた数は、28,899匹。これは、彼女の自己申告によります。
勿論、口頭で申告した訳ではなく、ネズミを捕獲すると蒸留所のスタッフに
見せに来るという習性があり、その数を書き留めるようになった記録です。
そんな、タウザーが愛したグレンタレットがこちら・・・

yashima071015


グレンタレット 1978 28年 ウィスキーエクスチェンジ
グレンタレット 1986 16年 ダグラスレインOMC
グレンタレット 1992 11年 キングスバリー シングルカスク
グレンタレット 1993 12年 イアンマクロード チーフテンズ
グレンタレット 1999 15年 ブラッカダー ロウカスク
グレンタレットモルトリキュール

現在は後継猫のアンバーがグレンタレット蒸留所を走り回っているようですが、
どうやらネズミにはあまり興味が無いとのことです。タウザーは偉大だったんですね。
そんな撃墜王に思いを馳せて。一杯いかがですかね。このお料理と一緒に。。

牛タンと秋茄子のラグーグラタン
牛タン、パンチェッタ、ナスをトマトソースでじっくり煮込んだものに、
たっぷりのゴーダチーズをまぶしてトースターで焼き上げます。
少し肌寒い夜には、うってつけですね。

今夜もVisionにて、お待ちしております。

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