2007/03/22
visionの八嶋です。強烈な煙臭が、パワフル!絶大な支持を受けてご用意しました。
アードベッグとはゲール語で「小さな丘」あるいは「小さな岬」の意味を持ち、
バランタインのモルト原酒であり、「魔法の7柱」のひとつと言われています。
創業は1794年。76年~77年頃がフロアモルティングを最後に行っていた年で、
その頃は、送風機が無く、ピートの煙が良くしみつく事と、水源自体もピーティであり、
非常に強烈な個性を持ったモルトでしたが、その後1980年代の最初に閉鎖。
グレンモーレンジが買取し、再操業されましたが、以前のものよりも
いくらかピートの弱い原酒を製造していたらしく、
一部のファンには、物足りなさを感じさせました。
しかし現在では、特にヘビーにピートを炊き込んだ麦芽を使い、アイラモルトの中でも
1、2番を争うほどの強烈な個性が復活しています。そんな今宵のラインナップは・・
アードベッグ 1974 26年 シルバーシール"2nd Bottling"
数年前に、きら星のごとくボトラー界に現れ、モルト界を席巻したシルバーシール。
ファーストボトリングではアードベッグやポートエレンの長期熟成をリリースし、
その斬新なラベルデザインとボトルシェイプも相まって、
多くのモルト愛好家の関心を集めました。
今回はそんなシルバーシールのセカンドボトリングとしてアードベッグの1974が
みつかったそうです。アイラ島ものの珍しい長期熟成モルトです。
アードベッグ ウーガダール
ウーガダールとは、仕込み水の水源地の名前で、1993年蒸留の2004年ボトリング。
バーボン樽熟成とシェリー樽熟成のアードベッグを特別にヴァッティングしたものです。
ノンチルフィルターで、バーボン樽原酒は1991年、1993年蒸留。
シェリー樽原酒は1976年、1977年蒸留あたりのものを使用しているらしいです。
アードベッグらしい荒々しさとシェリー樽熟成に由来した甘い香味が
バランスよく調和した仕上がりになっています。
アードベッグ アリー ナム ビースト
このアリーナムビーストは1990ヴィンテージの16年熟成で、”AIRIGH NAM BEIST” とは
アードベッグ蒸留所の仕込み水として使われている湖の名前です。
バーボン樽で熟成され、TENに比べると熟成が長い分、スモーキーな中に
メイプルシロップのような柔らかさがあります。
スモークヘッド イアンマックロード
中身が何かは明かされていないのですが、 おそらく原酒はアードベッグ、6年熟成です。
やわらかさの中に 荒々しさそして太いピートとスモークが感じられます。
アードベッグ 1991 12年 マキロップチョイス
イアン・マキロップ社リリースの「マキロップ・チョイス」コレクション。
マスター・オブ・ワインの称号を持つグラスゴーの瓶詰業者で、
アンガス・ダンディ社傘下のカンパニーであり、モンゴメリー社とは兄弟会社になります。
アードベッグ 1995 10年 コニサーズチョイス
ゴードン&マクファイル社リリースの「コニサーズ・チョイス」コレクション。
アードベッグ 1996 スピリッツオブスコットランド
ゴードン&マクファイルからリリースされている『スピリット・オブ・スコットランド』
バーボンバレルのシングルカスクで、ノンチルフィルター、ノーカラメルカラーリング。
オレンジラベルのこの『スピリット・オブ・スコットランド』は
熟成年数が若いながらも、味わいに定評があります。
ここで、お知らせです。アードベッグ蒸留所との契約により
ゴードン&マクファイル社のボトリングは、これで最後のヴィンテージとなるそうです
というのも、樽の供給に関して下記のような契約を結んでいたのです。
「アードベッグ蒸留所は2005年までゴードン&マクファイル社に対し樽の供給を行う。
GM社は2005年までに、その樽をボトリングし、ラベルに蒸留所名を明記してもよい」と。
残念ながら蒸留所のオーナーがルイ・ヴィトン・モエ・ヘネシー社に代わってしまい、
この契約の更新は絶望的になりました。
GM社はアードベッグの樽を、1997年以降のは所有していないので、
この商品がGM社からリリースされる最後のアードベッグとなります。
そんなアードベッグ達を、飲まずには眠れませんね。
今夜もvisionにて、お待ちしております。