2008/05/30
visionの八嶋です。941号線を、エルギンから南へ約20キロ。クライゲラヒ村で
スペイ川を渡ります。英国一の急流スペイ川も、このあたりでは蛇行して浅瀬をつくり、
川面には鱒などが跳ねて、美しい景観です。岸辺の鉄道跡地が緑の遊歩道となり、
散策する人、釣糸を垂れる人の姿もちらほら。そんな村の対岸の木立につつまれて、
「イースターエルキーハウス」が建っています。1700年につくられ、この蒸留所の
精神的な拠り所(スピリチュアルホーム)とされていて、大事なゲストを招いての、
宿泊や試飲会にもつかわれています。そう、マッカラン(Macallan)です。
「Macallan」は肥沃な土地の意味を持つ「MAGH」と、8世紀にキリスト教伝播のために
スコットランドを広く旅したアイルランド人牧師聖フィランを意味する「ELLAN」の
2つのゲール語に由来すると言われています。
ここは、ハイランドで2番目の政府登録蒸溜所として1824年に発足しました。
しかし、蒸溜の歴史ははるかに古く、このあたりがまだマッカラン教区と
言われていた18世紀初めには、すでに名が知られていました。
クレイゲラヒの浅瀬を渡り、都会に牛を売りに行く牧童たちによって、
マッカラン農場の<いのちの水>は広められ評判となっていったのです。
今では「シングルモルトのロールスロイス」と讃えられ、その名酒を生み出す秘密は、
最高のモルト品種とされるゴールデンプロミス種を使い、スペイサイドで最小の
釜でじっくりと蒸溜し、蒸溜水全体の16%にあたる厳選された一番上等な部分だけを
ファイネストカットして熟成に使用しています。そして、シェリーを3年間寝かせた
樽をスペイサイドに移送し、長い熟成の眠りにつかせます。
これが、赤味の強い琥珀色で甘美でデリシャスな芳香をうみだすのです。
そんな旧き良きマッカラン、久々にいかがですかね!?
マッカラン 12年 オフィシャルオールドボトル
鮮やかな琥珀色に、バニラ香、ドライフルーツやシェリーを思わせる香りと
味わいがたっぷり詰まった一世代前のオフィシャルのマッカランです。
シェリー樽熟成のこだわりが息づいてる時代のものですから格別ですよ!
是非、味わいにいらしてください。今夜もvisionにて、お待ちしております。