2007/08/17
数ある蒸留所の銘柄の中で、オフィシャル品がボトリングされていない物も、
このG&Mボトリングの物がオフィシャル的な扱いをされている物もいくつかあるのです。
そして、今回ご用意したのが同社の「コニサーズチョイス」シリーズ。
これは、旧UD社の花と動物シリーズと並び、オフィシャルボトルを出していない
蒸留所のもの、閉鎖された蒸留所のものがある希少なボトルのシリーズなんです。
そんな失われた蒸留所のモルトたちを中心に集めてみました・・・
グレンアラヒ 1992 13年 (スペイサイド・閉鎖)
敷地内にダムと小さな滝があるグレンアラヒは、アベラワーの近くにある近代的な蒸留所。
1967年にマッキンレーに原酒を供給するために建設されたが1980年代後半に一時閉鎖、
現在はキャンベル社に買収され、クラン・キャンベルの原酒となっています。
コンバルモア 1981 18年 (スペイサイド・閉鎖)
1894年操業、ブキャナンなどのブレンデッドウイスキーの中核モルト。
1909年、壊滅的な火災に見舞われ、1983年にはDCL社によって閉鎖されました。
現在は、ウィリアム・グラント&サンズ社のウイスキー貯蔵庫として使用されている。
タリバーディン 1994 10年 (ハイランド・稼動中)
1994年より操業休止状態でしたが、2003年に4人のプライベートメンバーが蒸留所と
所有する樽を買収し、操業を再開。同蒸留所はスコットランド最古のブリュワリーが
あったことでも知られるブラックフォードにあります。
ノースポートブレチン 1981 19年 (ハイランド・閉鎖)
創業は1820年、当初はタウンヘッド蒸留所と呼ばれ、1823年にブレチン蒸留所となり、
1839年にノースポートに改められた。以来、創業者のガスリー家が経営に携わるも
1983年に突然閉鎖。現在は取り壊され、大手スーパーのセイフウェイになっています。
ブレチンは、かつて石造りの壁が町を取り囲み、その城壁の北門に立てられていたのが、
ノースポート。「北門」という意味合いになります。
ロッホサイド 1991 15年 (ハイランド・閉鎖)
もともとジェームス・ドーチャーと言うビール醸造所でしたが、1957年にウイスキー蒸留所
として創業。スペインのマグナブ・ディスティラリー社がオーナーだったため、
その会社のブレンデッドやシングルモルトのオフィシャルも主にスペイン市場で
売られ、スペイン市場以外には殆ど出回っていなかったと言われています。
1992年に最後の蒸留が行われ、現在では建物や設備は取り壊されています。
こんな失われた蒸留所に思いを馳せて。。一杯いかがですかね。
モルト寿司ともね。。今夜もVisionにて、お待ちしております。