チールナノグ「TIR NANOG」ケルトの伝説ここに/八嶋

2007/12/14

in: Vision
Visionの八嶋です。「チール ナ ノグ」はケルト神話に登場する永遠の楽園のコト。
中国の桃源郷やギリシャのエリュシオンみたいなものでしょうか。
海の彼方の楽園という位置づけからしたら、日本では沖縄や九州の竜宮が近い感じですか。
うむ、浦島太郎か。。

元の意味は「常世の国、常若の国」海の彼方にある年をとらない国ですね。
古代ケルトの神々トゥアハ・デ・ダナーン族が、現在のアイルランドの祖と
云われるミレー族との戦いに破れた際に退却した場所の1つであることから、
アイルランドに残る古代遺跡は、そこへ通じていると言われていたりします。

ケルト神話には、「チール ナ ノグ」の他にも同じような楽園があります。
楽しき郷(マグ・メル)、歓びの野(メグ・メル)、至福の島(ハイ・ブラゼル)、
約束の国(プロミスド・ランド)などです。とても神話っぽいですね。
彼らはそこに王宮を建て、目に見えない種族や妖精(シー)、
精霊(シーブラ)になったと信じられているのです。
「チール ナ ノグ」には、いつもリンゴの木がたわわに実を付け、生きている豚と、
いくら食べてもなくならない料理された豚、そして飲んでも尽きることのない
エールがあるといいます。また、そこには不老不死の楽士や永世を得た英雄たちが
憩っている霊境だと信じられており、クーフランやオシーン、ブラン、アーサー王たちが
最後にアヴァロンの霧に包まれ、妖姫モルガンと巫女と共にそこに渡り
今も蘇える時を待つ場所とされています。祖国の大事の時にはそこから還り、
一年に一度のハロウィンの日には、従者を従えて馬に乗って現れ、
妖精の丘を一巡りすると言われているのです。ますます神話です。

そんな昔から伝えられる大西洋の果ての楽園「チール ナ ノグ」
このブランドに込められた思いは「閉鎖された蒸留所」を甦らせるコトでしょうね!?
ボトリングという形でしかできませんが、久々のリリース。こちらです・・

yashima071214

ローズバンク 1991 16年 チール ナ ノグ
閉鎖蒸留所及び稼動していない蒸留所のモルトをノン・チルフィルタード、
カスク・ストレングスでボトリングしたスコッチモルト販売のオリジナルシリーズ。
さわやかなフローラルブーケにすっきりとしたハーブとレモンピール。
味わいはオイリーで柔らかくローズバンクらしい優しい蜂蜜の特徴が感じられます。

他にも2種類新入荷しましたんで、ローズバンク祭りいってみますか。。

ローズバンク 1989 13年 ロンバード
ローズバンク 1991 16年 ウィスキーエクスペリエンス
ローズバンク 1989 15年 キングスバリー
ローズバンク 1991 14年 ウイスキー・エクスチェンジ
ローズバンク 1992 フォレストPB
ローズバンク 15年 グレンキャラ・トリプルディスティレーション

再開のメドはたっていないローズバンクは、まさに失われし楽園。
甦る伝説に思いを馳せて、いかがですかね。。
今夜もVisionにて、お待ちしております。

ATCF Ltd. official web site はコチラ

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