2023/04/12
オスロスク蒸留所について、徹底解説していきます。
生産国:スコットランド
地域:スペイサイド
所有者:ディアジオ社
設立年:1974年
年間生産能力:590万リットル
仕込水:ドリーズウェル
ワンバッチ:12トン
発酵槽:ステンレス8基
蒸留器:初留4基、再留4基
熟成庫:敷地内に27万樽の貯蔵スペースが有り、グループ蒸留所の樽も熟成している
オスロスク蒸留所は、キースからローゼスに抜けるB9103号線の右側に見えるモダンな建物群で、創業は1974年となっています。
建てたのはブレンデッドスコッチの「J&B」で知られるジャステリーニ&ブルックス社とギルビー社のベンチャー企業で、J&Bの原酒をつくってました。
当時としては理想を追求した最新鋭の蒸留所で、250エーカー(約31万坪)の広大な敷地にグレーとクリーム色のモダンな建物が立ち並んでいました。
ワンバッチは12トンと大変大きく、これで5万トンの麦汁を抽出します。
発酵槽はステンレスで8基でポットスチルはランタン型が初留4基再留4基の合計8基となっています。
仕込み水はドリーズウェルと呼ばれる泉の水を使用しており、これはウイスキーづくりには理想的な、花崗岩と砂岩の間から湧き出た、極めて良質な軟水です。
オスロスク蒸留所の建設理由もこの水の発見が会ったからと言われており、この水を使った試験蒸留をJ&B社のグレンスペイ蒸留所で行われたそうです。
もともとはブレンデッド用の原酒づくりが目的でしたが、1986年という早い時期にシングルモルトとしても発売を開始、その際にオスロスクという名前が発音しにくいということから「シングルトン」という名前でリリースされました。
その後2001年にはシングルトンという名前は別のシリーズに使われることとなり、オスロスクの名前で花と動物シリーズで発売されるようになりました 。
オスロスクの生産能力は590万リットルとディアジオ傘下の蒸留所のなかではトップ10に入る大きさで、巨大な熟成庫には27万樽の貯蔵スペースがあります。
そのため、オスロスクだけでなく、近隣のグループ蒸留所の樽もここで熟成されています。
さらに、オスロスクはディアジオ社のゴードンジンのバックアップ蒸留所になっているとのことで、ゴードンジンを作るキャメロンブリッジ蒸留所に何かあればオスロスクで作れる様になっているとのことです。
オスロスク 2009 12年 PXシェリーフィニッシュ レディーオブザグレン
プリントラベルがきれいなレディ・オブ・ザ・グレンからリリースされたボトル。
ホグスヘッド樽で熟成させた後、ペドロヒメネスシェリー樽で追加熟成されたボトルで、273本の日本限定発売です。
モルティなフレーバーにPXシェリー樽の甘さが加わり、まったりとした甘め濃厚なフレーバーで、58.3%のアルコール度数をあまり感じさせないフルーティなモルトです。
1972年 ジャステリーニ&ブルックス社(W.A.ギルビーとともにIDVグループを構成)がブレンデッドウイスキーを製造するために蒸留所を建設を開始。同年2月、IDVは蒸留所をワトニー・マンに買収され、7月にはグランド・メトロポリタングループに合併される
1974年 蒸留所が完成し、生産開始
1978年 最初のボトルが発売
1986年 この年からシングルトンの名前で販売されるようになる
1997年 グランド・メトロポリタンとギネスが合併しディアジオになる。同時に、子会社のユナイテッドディスティラーズ(ギネス社)とインターナショナル・ディスティラーズ&ヴィントナーズ(グランドメトロポリタン社)が新会社ユナイテッドディスチラーず&ヴィントナー(UDV)社を設立
2001年 シングルトンの名前を捨てて、オスロスクの名前で花と動物シリーズで発売
2003年 蒸留開始初年度の1974年蒸留28年熟成をレアモルトシリーズで発売
2010年 マネージャーズチョイスシングルカスクと、20年熟成限定ボトルを発売
2012年 1982年蒸留20年熟成を発売
2016年 1990年蒸留25年熟成を発売
2021年 1974年蒸留47年熟成プリマ&ウルティマを発売
Vision Whisky Bar ヴィジョン
吉祥寺/東京都武蔵野市吉祥寺本町1-11-8 耶馬ビルB1
0422-20-2023
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