よくいらして頂いてるお客様のTさんが、最近モルトのブレンドにハマっているとの事。
Tさんいわく、オフィシャルのマッカラン12年と
オフィシャルのクライヌリッシユ14年がいい感じになるのだそうです。
せっかくだから試してみましょうという事になりました。
正直な話、失礼ながらそんなに美味しくならないのではと思っていました。
Tさんは「これくらいかなー」と適当に混ぜ合わせ、僕にグラスを出して下さいました。
香りを嗅いだとき、味王さながらに衝撃を受けました。
その2種類のモルトからは到底想像もつかないような香りがしたのです。
マッカランのシェリー香でもなく、クライヌリッシユの麦麦しさでもなく、
まるで上質なチョコレートのような香りでした。
さらにTさんはキルホーマンのニュースピリッツを一しずく垂らされました。
二度目の衝撃です。やや甘みが勝っていたバランスは、
その一滴によって引き締まり、見事な「一つのお酒」になっていました。
「今回はたまたま上手くいっただけだよ」なんておっしゃってましたが、
それにしても素晴らしいバランスでした。
後日こっそり試してみたのですが、全くもって別のものでした。
チガイのわかる人にはまだまだ修行が足りません。