小室哲哉氏逮捕について/松村

2008/11/06

音楽プロデューサーの小室 哲哉氏が詐欺の容疑で逮捕されました(11/4)。
その事自体は、別に驚きもありませんし、率直に言って個人的にはどうでも良い事件です。
当時を振り返ってみても、小室ミュージックの熱心なリスナーという訳でもありません。

ただ今回、一連の報道を見ていて改めて感じたのは、
何故90年代に彼の音楽があれほどまでに売れたのか、という疑問でした。
その事には興味がありますし、個人的な意見ですがそれは、
日本がバブル崩壊後の90年代、よく“失われた10年”などと言う云い方をされますが、
そういう混迷を極めていた時代だった事と無縁では無い気がします。
96年のある週のヒットチャートは1~5位まで全て小室ミュージックが独占してたそうです。
今、そんな風に一人の造り出した音楽が上位を独占する事が
果たして起こり得るのでしょうか??おそらく不可能でしょう。
また、現在は主にipotの出現により、CDそのものが売れなくなっています。
記憶が間違っていなければ、今年に入ってミリオンを記録したのは安室奈美恵さんの
“BEST FICTION”ただ一枚だけです(現在の状況を考えれば、その数字は驚異的です)。

だから小室氏が凄いと言いたい訳ではもちろんありません。
思うに90年代というのは、実際はそうでは無いにも関わらず、
80年代以前の日本人が一丸となって何かをやる、という意識が残っていた
最後の時代だったのではないでしょうか。勿論それは情報の少なさとも関係があります。
基本的に個人が、ある程度の情報を持つようになると、判断基準が自分の中にあるので、
いわゆる“ブーム”といった物に影響されなくなります。
分かり易く言うと、“焼酎が流行っているから私も焼酎飲もう”
“H&Mが今熱いみたいだから俺も着る”といった事が無くなるのです。
小室氏が上位独占をしていた96年当時、僕は高校1年生でしたが、
自分自身の情報の少なさと共に、社会的にも良いか悪いかに関わらず、
小室ミュージックのような音楽を朝から晩まで垂れ流していた記憶があります。
そして、特に10代の少年少女にとっては“情報”がそれしか無かったのです。
さて、2008年現在の日本ですが、そういった必要以上に均一さを求める風潮は
まだ残っていますが、随分と希薄になってきたような気がします。
そして、これからはもっとバラバラになっていくでしょう。
それは間違いない事実ですが、個人的には嬉しい事です。

80年代を懐かしがる人もいると思います。でも僕は、強制的に均一さを求める社会より
今の方が遥かに良いと思っています。マスメディアは株価暴落なども含めて、
不況、不況と騒いでいますが、本当に80年代と比べて今が悪い時代なのでしょうか??
そもそも不況はそんなに悪い事なんでしょうか??
誰もが考える必要があると思います。またそんな話もvinsantoで(笑)。
今夜もvinsantoでお待ちしております♪♪

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