アードベッグ テン 10年 評価(レビュー) / 吉祥寺 Vision

アードベッグ10年

 

Ardbeg Ten
アードベッグ テン

アードベッグ蒸留所は、アイラ島にある蒸留所。
アイラ島ではピートを焚いて作られる癖の強いウイスキーが特徴ですが、その中でもアードベッグは60ppmという非常に強いフェノール値の麦芽を使用していることが大きな特徴となっています。
ちなみに、比較対象として数値を上げておくと、ラガヴーリンとカリラが35ppm。ラフロイグが45ppmです。

1815年創業の蒸留所で、アイラ島の住人のジョン・マクドゥーガルにより創業。その後1973にハイラムウォーカーとDCLにより買収され、その直後に製麦棟が閉鎖。1975年からポートエレン製麦工場の麦芽を使用しています。
その後、ウイスキー不況により1981年に閉鎖が決定。89年にその当時のオーナーのアライド社のもとで再開されたのですが、年に2ヶ月程度しか製造しなかったとのことです。
それは、アライド社は当時ラフロイグのオーナーでもあり、アイラ2種類を同時に製造販売するのは不要と判断されたからだそうです。

その後、1997年にグレンモーレンジィ社がアードベッグを買収。そこから大きくアードベッグの運命が変わります。
シングルモルトが飲まれるようになり、アイラの独特な風味が好まれるようになったことから、需要が大きく伸びたことと、それに乗じてアイラブーム、ピートブームを牽引する役割を果たしたと言ってもいいと思います。

アードベッグは5月末から6月上旬に毎年実施されるアイラフェス時に毎年その年の限定リリースボトルを出しており、それを楽しみに待つファンも多いです。

アードベッグは60ppmというアイラでも一番強い(オクトモアを除く)ピートにより、非常にヘビーな味わいと思われがちですが、じつはアイラ島で唯一蒸留器に精留器がついていることから、ライトな酒精となっています。精留器とは、蒸留されてラインアームに流れた蒸留液を、再度蒸留釜に一部戻すためのパイプで、その結果、酒精の重い物質が流れにくく、軽いウイスキーになるという仕組みです。
私自身、アイラをブラインドするときに、ピートの強さだけではなく、頭の中で意識的にピートの味を取り除いたときに口の中に軽い風味がするかどうかでアードベッグを判断しています。

アードベッグは、ノンチルフィルターでリリースされています。
本来ノンチルフィルターのウイスキーは、ロックやハイボールにすると、本来フィルター時に取り除かれる冷却すると固形化する成分がザラつきになるのですが、上記のように軽い酒精のアードベッグは冷やしてもそのような雑味が感じられないので飲み方を選ばない蒸留所です。

特にアードベッグ テンは、1杯目のハイボールにも好まれるウイスキーです。

 

Wataru Kobayashi  小林渉
Vision  Whisky bar 吉祥寺
0422-20-2023
Google Map  武蔵野市吉祥寺本町1-11-8 耶馬ビルB1
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