グレンバーギ蒸留所 スコッチモルトウイスキー解説評価 / 吉祥寺 Vision

グレンバーギ蒸留所について、徹底解説していきます。

• グレンバーギの地理
• グレンバーギ蒸留所データと設備
• グレンバーギの解説
• グレンバーギのラインナップ
• グレンバーギの年表

1. グレンバーギの地理

グレンバーギの地理
生産国：スコットランド
地域：スペイサイド

2. グレンバーギ蒸留所データと設備

所有者：ペルノ・リカール社
設立年：1810年
年間生産能力：425万リットル
仕込水：バーギーヒルの泉
ワンバッチ：7.5トン
発酵槽：ステンレス12基
蒸留器：初留3基、再留3基
熟成庫：

3. グレンバーギの解説

グレンバーギ蒸留所はスペイサイドのフォレスの東は8キロのアルヴスという小さな村にあります。
ウィリアム・ポールにより1810年に創業した当初はキルンフラット蒸留所と名乗っていましたが、1878年にオーナーが変わり、設備を一新し、その際にグレンバーギに名前が変更になりました。
その後ハイラムウォーカー社が買収し、バランタイン17年の主要原酒として重要な役割を果たすことになり、それからグレンバーギが大変有名になります。

1958年にはグレンクレイグというシングルモルトを作るためにローモンドスチルが2基導入されましたが、1981年に取り外されています。

2004年に老朽化した古い建物の再建築が行われ、その際に蒸留器2基を追加し、現在は初留3基再留3基で稼働しています。
また初留3基はエクスターナルヒーティングという、もろみをスチル外部で加熱するという方法を用いており、蒸留効率とエネルギー削減効果があります（ざっくりいうと風呂釜のようなものをイメージしてもらうと良いと思います）。

製造量のほとんどはバランタインの原酒として使われてしまっているため、シングルモルトでのリリースはほとんど無く、ボトラーズでまれに出てくる程度でしたが、現在はバランタインの原酒を知るためのシリーズとして、「バランタイン　グレンバーギ15年」というシングルモルトがリリースされており、それで味わうことが出来ます。

4. グレンバーギのラインナップ

Glenburgie The Scoth Malt Whisky Socierty 71.87
スコッチモルトウイスキーソサエティ 71.87 Cowboys of patagonia

パタゴニアのカウボーイという名前のソサエティボトル。
オロロソバット樽で8年熟成の後、ヘビリーチャーファーストフィルパンチョン樽で追加熟成とのことで、樽の風味が非常に濃厚なボトル。
フレーバープロファイルも「ディープリッチ＆ドライフルーツ」に分類されています。
濃厚で甘さがよく出ており、コーヒーやカカオ、チョコレートのようなフレーバーがずっしり来るボトルです。

5. グレンバーギの年表

1810年　ウィリアム・ポールがキルンフラット蒸留所を創業。正式な製造開始は1829年
1870年　キルンフラット蒸留所閉鎖
1878年　グレンバーギグレンリベットという名前で蒸留所を再開。チャールズ・ヘイが蒸留免許を取得
1884年　アレクサンダーフレイザー社が蒸留所を買収
1925年　アレクサンダーフレイザー社が破産を申請し、管財人のドナルド・マスタッドが経営権を握る
1927年　ジェームズ＆ジョージ・ストダート社（ジェームズ・バークレイとRAマッキンレーが1922年よりオーナー）が蒸留所を買収したが、この時はまだ蒸留再開していなかった
1930年　ハイラムウォーカーがジェームズ＆ジョージ・ストダートの株式の60％を取得
1936年　ハイラムウォーカーが10月にグレンバーギを買収。蒸留再開
1958年　ローモンドスチルをシングルモルトのグレンクレイグを作るために導入。フロアモルティングを停止
1981年　ローモンドスチルをコンベンショナルスチルに入れ替え
1987年　アライドライオンがハイラムウォーカーを買収
2002年　15年熟成を発売
2004年　430万ポンドをかけて改装、改修工事を行う
2005年　アライドドメック社を買収し、シーバスブラザーズ（ペルノ・リカール）が新しいオーナーとなる
2006年　5月に蒸留器を4基から6基に増設
2017年　15年熟成を発売
2019年　18年熟成を発売

Wataru Kobayashi 小林渉

Vision Whisky Bar ヴィジョン
吉祥寺／東京都武蔵野市吉祥寺本町1-11-8 耶馬ビルB1
0422-20-2023
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