スコッチモルトウイスキー解説評価 マッカラン蒸留所 / 吉祥寺 Vision

マッカラン蒸留所

マッカラン蒸留所について、徹底解説していきます。

 

マッカランの地理

生産国:スコットランド
地域:スペイサイド、スペイ川中流域

 

マッカラン蒸留所のデータと蒸留設備

所有者:エドリントングループ
設立年:1824年
年間生産能力:1500万リットル
仕込水:蒸留所したの井戸(スペイ川の伏流水)
糖化槽:ワンバッチ17トン
発酵槽:ステンレス 12基
蒸留器:初留 12基、再留 24基。スペイサイド最小の蒸留器。
熟成庫:
他:

 

マッカラン徹底解説

マッカランは、百貨店のハロッズが出していた「ウイスキー読本」でシングルモルトのロールスロイスと呼ばれ絶賛されたことで有名な蒸留所です。
蒸留所はスペイ川の中流域のクレイゲラキ村の対岸にあり、川の渡しの場所として古くから人の往来があった場所でした。
そのため、マッカラン蒸留所のウイスキーは周囲の人たちにも知られており、品質の高さから愛されていたと言われています。
創業は1824年ということになっていますが、1824年はグレンリベットが政府公認第一号蒸留所になった年で、マッカランの歴史も1824年に蒸留免許を取得となっていることから、以前より密造酒の蒸留所としてあったものが正式に免許を取得したということで、そこを創業年としています。
ゲール語で「聖フィランの野原」という意味と言われていますが、正式には不明です。
1982年にロデリック・ケンプ氏が買収し、ケンプ家がウイスキーづくりにかかわっていましたが、現在はエドリントングループが買収し、運営を行っています。

マッカランは2012年に新しい蒸留所の建設を発表し、2018年に操業を開始しました。
ロジャー・スターク・ハーバー・パートナーズ社という世界的建築家集団が設計し、スペイサイドの景観の中に溶け込むような形で、半地下のようなデザインで屋根が丘のようになって波打っていて、人工芝がはられているというとても芸術的なデザインとなっています。
総工費も1億4000万ポンド(約210億円)と破格の金額で、そこに真新しい36基の蒸留器が並んでいます。

仕込みはワンバッチ17トンで、発酵槽はステンレスの発光層が12基。
蒸留器はスペイサイド最小の蒸留器が初留12基、再留24基で初留1に対して再留2基と言うセットで稼働するのがマッカランのスタイルとなっています。

また、マッカランは樽熟成にこだわりを持ち、特にシェリー樽にはかなりのちからを入れています。
北スペインのガリシア地方で直接スパニッシュオークの原木を選び、それを1年間天日乾燥、更にシェリー酒の産地であるヘレスに運び1年間天日乾燥させ、合計2年乾燥の期間をかけます。
製樽会社に依頼して、マッカラン仕様の特別の樽を作ってもらい、それをオロロソシェリーを中心に2年〜3年シーズニングをかけ、空樽にした状態でマッカランの原酒を詰めます。
スコッチウイスキー業界ではシーズニングは最低1年と決められており、それを2倍以上時間をかけることでより良い製品を生み出そうとしています。

また、以前マッカランの蒸留責任者が日本に来日した際に話を聞いたのは、現在は樽の側板を1本1本スキャナーをかけ、天使の分け前が多くなる原因となる中に小さな穴などが無いかを確認したり、樽の木の成分を分析し、それを1本1本2次元バーコードで管理して、マッカランの熟成に最適な樽を組み上げるという形で、徹底的な樽管理を行っているそうです。
これはもともとフランスワインの5大シャトーがワインの樽業者に依頼している内容を参考にしており、徹底的な品質管理となっています。

 

マッカランの主なラインナップ

マッカラン12年 シェリーオーク

マッカラン12年 シェリーオーク

一番代表的なマッカランと言えるアイテムです。何代かラベル変更に伴い味も少しずつ変化しており、以前のマッカランと比較すると品質は衰えているという人もいますが。
以前とは樽の確保の難しさなどが大きく違い、ウイスキー業界全体の問題とも言えるため、私個人の評価としては上記のような樽の確保に力を入れていることで十分な品質を保っているといえると思っています。

ラインアームが下向きで小さい蒸留器から生み出される濃厚でパワフルなフレーバーと、しっかりとシーズニングされたシェリー樽の風味が合わさり、濃厚で重厚な味わいはシェリー樽スコッチを代表するボトルといえます。

 

マッカラン クエスト

マッカラン クエスト

バーボン樽を含む4つの樽で熟成、ブレンドされた、比較的柔らかめ、優しめのフレーバーのマッカラン。
クエストというのは、樽を確保するために2万マイルもの旅を樽にさせたということから、それに敬意を表した名前です。
(過去在庫のため、2021年11月現在当店には在庫ありません)

 

マッカラン クラシックカット

マッカラン クラシックカット

以前発売されていて終売になった、マッカランのカスクストレングスを思い出させる、カスクストレングスのシェリー樽熟成でのリリース。
(過去在庫のため、2021年11月現在当店には在庫ありません)

 

マッカランの年表

1824年 アレクサンダー・レイド氏がElichies蒸留所という名前で蒸留免許を取得
1847年 アレクサンダー・レイド氏が亡くなり、その後をジェームズ・シアラー氏とジェームズ・ダビッドソン氏が継ぐ
1868年 ジェームズ・スチュワート氏が蒸留所を引き継ぐ。ちなみにジェームズ氏は後にグレンスペイ蒸留所を設立する
1886年 ジェームズ・スチュワート氏が蒸留所を買収
1892年 ジェームズ・スチュワート氏がロデリック・ケンプ氏に蒸留所を売却。蒸留所を拡張し、マッカラン・グレンリベットに蒸留所名を変更
1909年 ロデリック・ケンプ氏が亡くなり、彼の家族に所有権を確保するために、ロデリック・ケンプ・トラスト社設立
1965年 蒸留器を6基から12基に増設
1966年 ロデリック・ケンプ・トラスト社を有限会社化
1968年 ロンドン証券取引所に上場
1974年 蒸留器を18基に増設
1975年 さらに3基の蒸留器を追加。21基に
1984年 最初のオフィシャルシングルモルト18年をリリース
1986年 日本のサントリーが25%の株式を購入
1996年 ハイランドディスティラリー社が残りの株式を購入。1874レプリカを発売
1999年 エドリントンとウィリアムグラント&サンズ社がハイランドディスティラリー社を6億100万ポンドで買収。70%をエドリントンが、30%をウィリアムグラント&サンズ社が所有。サントリーはマッカランの25%の保有を維持
2000年 最初のシングルカスク、マッカラン1981 エクセプショナル1を発売
2001年 新規ビジターセンターオープン
2002年 12年免税店ボトル、1841レプリカ、エクセプショナル2、エクセプショナル3発売
2003年 1876レプリカ、エクセプショナル4、1990シングルカスク発売
2004年 エクセプショナル5、1989シングルカスク、エクセプショナル6。1990シングルカスク、ファインオークシリーズ発売
2005年 マッカラン・ウッドランド・エステート、ウィンターエディション、50年発売
2006年 ファインオーク17年、1975ビンテージ発売
2007年 空港免税店ボトルとして、1851インスペクション、ウイスキーメーカーズセレクション発売
2008年 エステートオーク、55年ラリックボトル発売
2009年 閉鎖していた第二蒸留所をリオープン。マッカラン1824コレクション、57年ラリックボトル発売
2010年 オスクーロを免税店向けに発売
2011年 マッカランMMXIを免税店向けに発売
2012年 1824シリーズのマッカランゴールドを発売
2013年 アンバー、シエナ、ルビー発売
2014年 1824マスターズシリーズ(レアカスク、リフレクション、No6)発売
2015年 レアカスクブラック発売
2016年 エディションNo1、12年ダブルカスク発売
2017年 フォリオ2発売
2018年 新蒸留所操業開始。ファインオークをトリプルカスクに名称変更。クエストコレクションを免税店向けに発売。マッカランMブラック、ジェネシス発売

 

Wataru Kobayashi  小林渉

Vision  Whisky bar 吉祥寺
0422-20-2023
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