2022/10/19
スコットランド北部、ハイランド地方の東側に位置するスペイサイドは、スコットランドにある蒸留所のうち約半数が密集する銘酒の産地。
本日は、華やかでバランスに優れたスペイサイドのシングルモルトをご紹介いたします。
4アベラワーの町の郊外に、1967年に設立されたグレンアラヒー蒸留所。
オフィシャルボトルの15年は、ペドロヒメネスシェリーとオロロソシェリーのカスクのみを使用した15年熟成の原酒を、ノンチルフィルタリング・ノンカラーリングでボトリング。
シェリー樽由来のレーズンとバタースコッチのアロマに、シナモンやクローブといった甘やかなスパイスが立ち上がります。
フィニッシュにはバナナ・オレンジピール・ダークチョコレートが現れ、リッチで濃厚な味わいが楽しめる、バランスの良い一本です。
スペアサイドのエルギン地区に1897年に設立されたグレンマレイ蒸留所。
それ以前はビール工場だったところが改装して作られました。
ハイランド クイーンのキーモルトとして使われているグレンマレイは、フルーティーでさっぱりとした風味が特徴的。
スコッチモルト販売のフラッグシップとなるディスティラリーズ コレクションのこちらのボトルは、白桃・リンゴ・洋梨のようなフルーティーなアロマに、クリーミーで柔らかく、心地良い味わいが広がります。
程よい酸味と甘みのバランスが最高で、モルティーな余韻がたまらない1杯。
アルコール感はそこまでなく、モルトをあまり召し上がらない方にもおすすめです。
蒸溜所名は非公開ですが、スペイサイドの蒸留所のシングルモルト。
バーボンバレルで熟成した後、50Lサイズに特別に組み替えられたオロロソシェリーのオクタブで追加熟成。
芳醇なシェリー樽由来のアロマに、砂糖漬けのオレンジピールやドライフルーツの甘い香り。
チョコレートやピーナッツに加え、シナモンやクローブなどのスパイスシーなアロマが続きます。
フルーティーさから、アーモンドクッキーのような香ばしい味わい。
シェリー樽由来の味わいがギュッと詰まった一本です。
スコットランドはスペイサイド地域のエルギンに位置する、ミルトンダフ蒸留所。
バランタインのキーモルトとして知られ、力強い味わいと、シナモンなどのスパイスを感じるフローラルな香り、クリーミーな口当たりが特徴です。
創業は1824年と古く、敷地内を流れる小川の軟水を仕込み水として良質なシングルモルトを長きに渡って作り続けています。
現在はステンレス製の発酵槽に、昔ながらのストレート型のポットスチルを使用。
背が高く下向きのラインアーム、ファーストフィルのアメリカンオークによる熟成により、特徴的な甘い花の香りを生み出しています。
かつてはローモンドスチルが設置されており、”モストウィー”というブランドで販売されていましたが、現在は撤去され終売に。
モストウィーはボトラーズの保有するものがわずかにリリースされるのみとなりました。
ケイデンヘッドの”オーセンティック・コレクション”、通称黒ケイデンと呼ばれる、カスクストレングスでボトリングしたシリーズ。
青リンゴやレモンピール、蜂蜜の華やかな香り、オレンジピールやパイナップルのフルーティーな味わいに優しい甘みが広がります。
ウッディなスパイスやホットで長く続く余韻が印象的な1杯。
リンクウッド蒸留所は1821年創業、スペイサイド地方のエルギン地区に位置する蒸留所。
昔からの伝統の味わいを守り続けてきた蒸留所として知られており、味を変える可能性のある環境の変化を嫌い、蒸留所内の蜘蛛の巣を取り払うのすら禁じたという逸話があるほど。
毎年白鳥が飛来する池を所有する美しい蒸留所としても有名で、甘くフレッシュな香りとまろやかでフルーティーな味わいから、スペイサイドで最も芳しい味わいを持つ蒸留所と評されています。
アメリカンオークの樽で熟成した後、トゥニーポートワインの樽でフィニッシュ。
ポートワインは、ポルトガルのドウロ地区で作られる酒精強化ワイン。
通常3年以上熟成されるポートワインですが、トゥニーポートはそれより長く樽で寝かせ、酸化熟成させることによりドライフルーツやナッツ、コーヒーやカラメルなどの甘く香ばしい風味や熟成感が楽しめます。
その味わいが色濃く反映されたこちらのボトルは、熟したブドウやオークの香りにポートの甘み、ナッティーで柔らかい味わい。
心地よいドライさや程よいピートも感じられ、バランスの良い仕上がりです。
Yasutaka Higaki 桧垣泰隆
目黒リパブリック Burger & Beer 目黒
03-3441-6181
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