ハイランドパークとスキャパ / Vision

2017/02/21

in: Vision

 

オークニー諸島特集。

オークニー諸島はスコットランド本土のさらに北にある、
大小70あまりの島からなる場所で、オークニーとは
ヴァイキングの言葉で「アザラシの島」あるいは、先住民、
ピクトの言葉で「イノシシの島」を表す言葉と言われていますが、
確かなことはわかっていません。

上記のとおり、オークニー諸島はスコットランド本土とは違い、
ゲール語由来のものではなく、ヴァイキング由来。

8世紀以降数百年にわたってヴァイキングが支配したとされています。

 

オークニー諸島には2つの蒸留所があります。

一つはハイランドパーク。

もう一つはスキャパ。

ハイランドパークは、1798年に立てられ、伝説的な密造者と言われる
マグナス・ユウンソンの密造所が由来とされています。

ピートを焚いた麦芽を使用し、シェリー樽で熟成させた
濃厚な食後酒として知られています。

そのピートも寒冷地のため樹木が育たないことから、
アイラ島やスカイ島のものとは違い、全てヘザーなどが堆積したもので、
ハイランドパーク独特のアロマティックなフレーバーの要因とされています。

ノンピートのモルトをブレンドし、
最終的には10ppmくらいのモルトを使用します。

 

一方スキャパは、1885年創業。

その前は密造酒作りが盛んに行われていた場所と言われています。

スキャパは、初留釜にローモンドスチルを使用している点が特徴。

通常ローモンドスチルとは中に仕切りがあり、
その仕切りのどこから留液を取り出すかにより
風味を変えることができるのが特徴ですが、
スキャパのローモンドスチルには仕切りがなく、形だけ。

ノンピートの麦芽でライトボディに仕上げられるウイスキーは、
ハイランドパークとは対局に位置するウイスキーです。

 

さて、先日も少し書きましたが、オークニー諸島は中硬水
(硬水と書かれている資料もあります)。

スコットランド本土は軟水です。

硬水は、石灰岩層を水が通ることにより石灰岩に含まれる
カルシウムやマグネシウムが水に溶けることでできますが、
スコットランド本土は、地質がピート層。

ではなぜオークニー諸島は中硬水なのかというと、調べた結果、
オークニー諸島はいろいろな地質の場所が複雑に絡み合っているそうです。

その中でも注目したのは、北海の海底に由来する
チョークの痕跡が・・・という記載と、氷河擦痕の記述。

チョークというのは石灰岩。氷河擦痕というのは、
かなり北部のため氷河の影響が大きくでている地域で、
それが地質、水質にも影響するのではということ。

 

もっと調べてみたくなってきましたが、今日のところはこんな感じで。

 

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Wataru Kobayashi

 

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