2013/12/10
皆様、年の瀬も間近ですが、年賀状の準備はお済みでしょうか?
新年一番最初の挨拶、年賀状。
身近な人はもちろん、遠方のお世話になった方々との
繋がりを保つ上でもとっても重要なもののように感じています。
しかし最近ではメールの普及で、友人との年賀状のやり取りが
ほとんどない方も増えているらしいという、少し寂しい現実もあります。
幼い頃、私宛の郵便物は年間通して年賀状しかなかったこともあり、
年始に届けられる友人からの年賀状が新年1番の楽しみでした(^^)
その反面、大学時代は部活動の先輩方に必ず手書きで、
必ず筆又は黒のペンで書かなければならず、強制された年賀状の作成が
本当に嫌だった思いでもあるのですが。笑
そんな年賀状。年賀の習慣は日本独自の文化かと思いきや、
意外にもっと古い歴史があるようなのです。
世界の四大文明にも、新年を祝う宗教的儀式の痕跡が多く見られます。
人類の生産形態が狩猟採取から農耕牧畜に移ると、
種まきや刈取りなどの時期を知るため「暦」が誕生します。
それぞれの文化圏で、天体の運行などから、1年は約365日であることが発見され、
その1サイクルの区切りとなる日が定められます。
その日に、前年の収穫を神に感謝し、新しい年の豊穣を祈ることは、自然な流れだったのでしょう。
以前、ブログでも暦のお話をしましたが、暦が世界的に統一されるまでは当然、
「正月」にあたる季節が地域ごとに異なっていました。
また、クリスマスのように「祝祭」を行う日を1月1日以外の日に置くところもあります。
とはいえ、1年に1度、それぞれの健康を祝い、
無事息災を願うということは、古くから人類皆共通の行いだったのです。
そのような年賀の習慣は、郵便や紙、文字の普及する以前は、
家族内や狭い生活環境の中で、お互いに顔を合わせて行われていたのでしょうね。
しかし、社会が複雑化するにしたがって、その日に直接会えない親戚・友人の数も増えてきます。
そんな人に対して、年賀の気持ちを伝えるために、文字や紙の普及とともに
書状が交わされるようになったことも簡単に想像できます。
そして日本を含む東アジアでは、陰陽道などの影響で「正月」が重視され、
古くからそういった「年賀の書状」が交わされていたのです。
日本では7世紀中盤の大化の改新により、様々な制度が整えられます。
そのひとつとして、政治的な伝令書を届けるために
畿内各所に駅馬を置く「飛駅使」制度が始まります。
遠くの人との書状のやりとりが行われるようになるのは、これ以降と見られています。
さらに江戸期に入ると、街道の整備とともに「飛脚」制度が充実していき、
江戸中期には、町人文化の爆発的に栄えたことで、遠隔地だけでなく、
江戸市中を配達する「町飛脚」なども多く現れます。
武士階級だけでなく、庶民が手紙を出すことが、普通になってきたわけです。
その背景には、寺子屋など庶民教育の急速な普及がありました。
江戸後期には、日本は世界一高い就学率、識字率の国だったとも言われます。
「よみ・かき・そろばん」の「よみ」と「かき」は、手紙の読み方、書き方を習っていたのです。
このように、日本でもかなり古い歴史のある年賀状。
そして年賀状といえば、お楽しみの「お年玉」ですね!
このお年玉くじ付きという発想は、京都在住の全くの民間人、林正治という人が考案しました。
戦時中、1年の平和や安全を祈る年賀状は、当然のことながらなくなっていました。
終戦の年のお正月にはどの家にも年賀状は届いていなかったといいます。
「年賀状が戦前のように復活すれお互いの消息もわかり、
うちひしがれた気分から立ち直るきっかけともなる」と考え、
・年賀状に賞品の当たるくじをつける。
・料金には寄付金を付加し社会福祉に役立てる。
というアイデアを思いつきます。
林さんは、そのアイデアをもとに、自ら見本のはがきや
宣伝用のポスターまでつくり、郵政省に持ち込みます。
平和を願う市民の想いが形になったのがこの「お年玉つき年賀状」なのです。
戦時中には書くことすらゆるされなかった年賀状。
年賀状は、日本の平和を再確認できる、とても大切なものなのです。
もちろん、作成には手間も時間もかかります。
それでも
「昨年はお世話になりました。今年も元気に過ごしていきましょう。
今年も1年間よろしくお願いします。」
という気持ちを伝えられる年賀状って、なくしてはいけない大切な文化のように思えます。
Barでのお仕事を始めてから、一層人との繋がりの大切さを感じます。
大切な人がこの1年を平和に過ごるよう、
願いをこめて年賀状を作成するのもいいかもしれませんね。
今日は年賀状のお話でした。
最後に、今日のお酒。
サヴニエール レ ヴュー ニコラジョリー
シェリーのような香り。旨味の深い白ワインです。
皆で乾杯できる今って、本当に平和なのです。
Takayo Mano
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