2013/12/12
先日の、ものすごく静かな営業日のこと。
とあるお客様が、少し遅れた誕生日プレゼントを届けにお店に来てくださったのです(^^)
その方の左手にはなにやら花束のようなもの。
「ありがとうございます!」といって受け取ると、
・・・?
何かが違う。これは花ではない。
手を離すとその花束は一気に正体を現しました。
円錐状に丸められていたのはクリアファイル、そして中のお花は紙で出来たバラでしたΣ(゚д゚lll)
しかもその精度の高いこと!
更に驚いたのはその折り紙のバラ、テープやホチキスは一切使わず、
一枚の紙のみで作られていたのです( ゚д゚)
あまりに感動して、その場で折り紙講座をしていただきました。笑
折り紙、皆様幼い頃一度はやったことがあるのではないでしょうか?
今までのブログでご紹介した文化は、なんだかんだ海外が発祥のものが多かったと思いますが、
折り紙は正真正銘日本の伝統的な遊び。
紙の伝来以降日本独自で発達した文化なのです。
今日は折り紙について。
7世紀初め、大陸から紙の製法が日本に伝えられた後、
日本人独自の工夫によって薄くて丈夫な紙、「和紙」が誕生しました。
はじめ写経や記録が紙の重要な用途でしたが、神事にも使われるようになり、
神への供物など様々なものを紙で包むようになりました。
やがて供物や贈り物を包んだとき紙に折り目がつくことに着目して、
包みを美しく折って飾る「儀礼折」が生まれてきます。
これこそが折り紙の先祖、誕生のきっかけなのです。
小笠原家や伊勢家によって様々な礼法が整えられた室町時代。
儀礼折もそのころ考えられたものです。
そこから、やがて礼法や決まりから離れて、
折り方そのものを楽しむようになったのが「折り紙」です。
江戸時代に入ると紙の生産量も増え「折り紙」はより一層庶民に親しまれるようになりました。
明治時代に入ると、「折り紙」は幼稚園教育にも取り入れられ、
小学校では手工や図画などの科目でも教えるようになり、ますます盛んになりました。
現在では、「折り紙」は世界各地に広まり、
折紙愛好家の団体がいくつもできて盛んに活動を続けています。
折り紙の文化を生んだ日本。
日本で「紙」を「折る」文化が生まれたのは、すごく納得な理由があるのですよ。
季節の変わり目に沿った折り目正しい生活と、方形の水田が並ぶ直線と、
正方形や長方形の美しさは、日本人がもっとも見なれた風景です。
伊勢神宮を思い出していただければ、直線や方形による日本文化の特色が建築物からもわかります。
昔ながらの家屋に残る「障子」も、日本古来のものですが、綺麗な長方形が並んでいますよね。
そして日本では毎日寝具をきれいに畳んで収納し、和服も畳んでしまいます。
和室の畳ももともとは畳んだものなのです。畳むことは整理することを意味します。
これは水田稲作を主とした農民の勤勉さから生まれた習慣でしょうね。
連作が可能な水田稲作農業は繰り返し続けられ、
人の定住化が進み、遊牧とは対照的に移動をしません。
中国はもちろんヨーロッパの国々の多くは、
羊や牛やラクダを草原に放し移動しながら生活をしていた人達です。
実は世界的に見ても遊牧文化の歴史を持たない文化は非常に珍しいのです。
日本には古くから共同体の中で内向きの生活をしてきました。
それが、限られた資源を有効に利用し、つつましさを美とする、包む文化を生んだのです。
幼い頃はあまり深く考えず、ただ楽しんだ折り紙。
でも実は本当の日本の美しさや勤勉な日本人らしさの残る、大切な伝統なのです。
いまでは鶴を折れない若者がいる、とそのお客様も嘆いていたのですが、
私もいつか子供が出来たときは、折り紙を教えてあげたいと思います。
まず私が練習しなくてはいけないのですがね。笑
はい、では今日のお酒!
ジョニーウォーカー レッドラベル
特級表示ですね。
これもまた、直線の美しいボトル。と、折り紙の赤いバラ。
Takayo Mano
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