オルトモア蒸留所 スコッチモルトウイスキー解説評価 / 吉祥寺 Vision
2022/12/21
オルトモア蒸留所について、徹底解説していきます。
オルトモア蒸留所の地理
生産国：スコットランド
地域：スペイサイド
オルトモア蒸留所データと設備
所有者：バカルディ社
設立年：1897年
年間生産能力：320万リットル
仕込水：フォギーモスの泉
糖化槽：10トン
発酵槽：カラ松6基
蒸留器：初留2基、再留2基
熟成庫：
オルトモアの解説
オルトモアは1897年創業の蒸留所。名前の由来はゲール語で「大きな川」を意味する言葉で、スペイサイドのキースの郊外に建てられました。
創業者はベンリネスのオーナーだったアレクサンダー・エドワードですが、1923年にジョン・デュワー＆サンズ社に売却されました。
その後デュワーズ社は1925年にDCL傘下に入り、その際に一緒にDCL所有となりました。
オルトモアは、1960年代〜70年代にかけて近代化改修を行いました。
これはこの時期にDCL傘下のすべての蒸留所を改修工事や建て替えを行っており、これはスコッチにとって第2の黄金時代に備え、生産量の増大と近代化をすすめたためです。
その後、DCLはデュワーズ社をバカルディ社に売却、現在はバカルディ所有となっています。
オルトモアはワンバッチ10トンで、全てノンピート麦芽を使用しています。
マッシュタンはステインネッカー社の最新鋭のフルロイタータンで、コンピュータ制御となっています。
発酵槽はカラ松性で、使用するイースト菌はケリー社のリキッドイースト。ポットスチルはすべてストレートヘッドです。
デュワーズの主要原酒として使用されており他のデュワーズ社所有の蒸留所と同じく原酒はすべてグラスゴーにタンクローリーで運ばれ、グラスゴーの熟成庫で熟成を行っています。
オルトモアのラインナップ
オルトモア 2010 11年 スリーリバーズ ポスター
日本の人気ボトラーズ、スリーリバーズからリリースされたボトル。
ポスターシリーズは比較的熟成若めの年数ながら、素晴らしいフレーバーのものを探し出してリリースしているシリーズです。
バニラやアーモンド、クリームソーダなどの甘いデザート系のテイスティングコメントが並ぶ、バーボン樽熟成の良いところ取りのボトルです。
スコッチモルトウイスキーソサエティ 73.76 Spiced apple tea
ソサエティのボトルで、バーボン樽で熟成された後、ソーテルヌ樽で追加熟成されたボトル。
アップルやキャンディ、ミント、加水するとマンゴーやバナナなどのフルーティフレーバーが出てきます。
オルトモアの年表
1896年 ベンリネスのオーナーで、クレイゲラキの共同経営者のアレクサンダー・エドワードがオルトモア蒸留所を創業
1897年 蒸留開始
1898年 生産量が2倍になる。オーバン＆オルトモアグレンリベット社がオルトモアを管理する
1923年 アレクサンダー・エドワードがジョン・デュワー＆サンズ社に蒸留所を2万ポンドで売却
1925年 デュワーズ社がDCLの傘下に入る
1930年 SMDに管理を移管
1971年 蒸留器を2基から4基に増設
1991年 ユナイテッドディスティラリー社がオルトモア12年花と動物を発売
1996年 21年カスクストレングスをレアモルトシリーズで発売
2004年 新しいオフィシャルボトルとして12年熟成を発売
2014年 3つの新商品、12年、25年、21年免税店向けボトルを発売
2015年 18年熟成を発売
2019年 22年シングルカスクを3種類樽違いで免税店向けに発売
2021年 21年をコアレンジに追加
Wataru Kobayashi 小林渉
Vision Whisky bar 吉祥寺
0422-20-2023
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