ダフタウン蒸留所 スコッチモルトウイスキー解説評価 / 吉祥寺 Vision

ダフタウン蒸留所について、徹底解説していきます。

• ダフタウン地理
• ダフタウン蒸留所データと設備
• ダフタウンの解説
• ダフタウンのラインナップ
• ダフタウンの年表

1. ダフタウンの地理

生産国：スコットランド
地域：スペイサイド

2. ダフタウン蒸留所データと設備

所有者：ディアジオ社
設立年：1896年
年間生産能力：600万リットル
仕込水：コンバルヒルのジョックの泉
ワンバッチ：13トン
発酵槽：ステンレス12基
蒸留器：初留3基、再留3基
熟成庫：

3. ダフタウンの解説

ダフタウン蒸留所はその名の通りスペイサイドのダフタウンの街にあります。
19世紀初頭にファイフ伯、ジェームズ・ダフがナポレオン戦争の帰還兵たちの職を確保するために建設したのが始まりで、街はそのまま名前をとってダフタウンと名付けられました。
蒸留所の建物はかつての食品工場をそのまま使用したもので、パゴダ屋根だけを取り付けたもの。
元々リヴァプールの実業家がオーナーだったのですが、1933年にアーサーベル社が買収し、ベルの主要モルト原酒として使用されてきました。
生産量の98％はブレンド用となっており、シングルモルトとしてのリリースはほとんど無いのですが、現在は「シングルトン」としてリリースされる3つの蒸留所の1つとしてシングルモルトを愉しむことが出来ます。

現在はディアジオの所有となっており、ディアジオ所有の28の蒸留所の中でも生産量が5位の600万リットルを誇る規模の大きい蒸留所となっています。

仕込みはワンバッチ13トンと巨大で、マッシュタンはフルロイタータン、発酵槽はステンレスが12基、蒸留器は6基で、全てにサブクーラーがつけられています。

ダフタウンは2007年以降、週7日24時間体制で生産が続けられており、隣にあったピティヴァイク蒸留所が閉鎖取り壊しされた跡地に巨大な熟成庫と樽詰施設が建てられています。

4. ダフタウンのラインナップ

ダフタウン 2008 13年 ディスティラリーコレクション

日本のボトラーズ、スコッチモルト販売がリリースしているディスティラリーコレクションからの1本。
ディスティラリーコレクションは長いあいだリリースされているシリーズで、非常に信頼性の高いブランド。
ラベルデザインも非常に良く、ラベルの絵は佐藤英行氏の作品で蒸留所の光景や、蒸留所周辺の有名な城などを絵画にしたものをラベルに採用しています。
こちらのボトルはバーボン樽熟成のカスクストレングス。
麦芽やバニラの甘い香りと、飲んだあとのしっかりとした重み。ややミント系のスッとする爽やかさとスパイシーさが共存するボトルとなっています。

5. ダフタウンの年表

1895年　ピーター・マッケンジー、リチャード・スタックポール、ジョン・サイモン、チャーリーズ・マクファーソンがダフタウン・グレンリベット蒸留所を古い工場に建設。
1896年　11月に蒸留開始
1897年　蒸留所がピトロッホリーのブレアソールを所有するPマッケンジー社の所有となる
1933年　Pマッケンジー社がアーサーベル社に56000ポンドで買収される
1968年　フロアモルティングをやめ、モルトを外部供給業者から購入する。蒸留器を2基から4基に増設
1974年　蒸留器を4基から6基に増設
1979年　蒸留器をさらに2基増設し8基にする
1985年　ギネス社がアーサーベル社を買収
1997年　ギネス社とグランドメトロポリタン社が合併しディアジオになる
2006年　シングルトンオブダフタウン12年を免税店限定ボトルとして発売
2008年　シングルトンオブダフタウンが英国でも入手可能となる
2010年　マネージャーズチョイス1997を発売
2013年　28年カスクストレングス、ユナイトとトリニティの2種の免税店限定ボトルを発売
2014年　テイルファイヤ、サンレイ、スペイカスケードを発売
2016年　21年と25年の2種の限定ボトルを発売
2018年　モルトマスターズセレクションを発売
2020年　30年プリマ＆ウルティマ、17年レアバイネイチャーを発売
2021年　54年を発売

Wataru Kobayashi 小林渉

Vision Whisky Bar ヴィジョン
吉祥寺／東京都武蔵野市吉祥寺本町1-11-8 耶馬ビルB1
0422-20-2023
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