スプリングバンク蒸留所 スコッチモルトウイスキー解説評価 / 吉祥寺 Vision

2022/12/28

スプリングバンク

スプリングバンク蒸留所について、徹底解説していきます。

 

スプリングバンク蒸留所の地理

生産国:スコットランド
地域:キャンベルタウン

 

スプリングバンク蒸留所データ・蒸留設備

所有者:J.&A.ミッチェル社
設立年:1828年
年間生産能力:75万リットル
仕込水:クロスヒル湖
糖化槽:3.5トン
発酵槽:カラ松6基
蒸留器:初留1基、再留2基
熟成庫:

 

スプリングバンクの解説

スプリングバンク蒸留所は1828年創業の蒸留所で、場所はキャンベルタウンにあります。
もともとキャンベルタウンには30近い蒸留所があったものの、第一次世界大戦やアメリカ禁酒法の影響で多くの蒸留所が閉鎖し、現在は3つの蒸留所が稼働するのみとなっています。
その中でも中心的な役割を果たしているのがスプリングバンク蒸留所です。

スプリングバンク蒸留所の大きな特徴はすべての麦芽を自家製麦でまかなっている唯一の蒸留所ということで、3つのピートレベルと蒸留情報で3種類のウイスキーを作り分けています。
その3つのウイスキーは、スプリングバンク、ヘーゼルバーン、ロングロウという3種類です。
スプリングバンクは最初の6時間をピートで残りの30時間が熱風乾燥で12〜15ppm、ヘーゼルバーンは30〜36時間の熱風乾燥(ノンピート)、ロングロウが48時間ピートのみで乾燥(50〜55ppm)という3種類です。

またスプリングバンクはモロミのアルコール度数が4〜4.5%と他の蒸留所と比べて低いことで、その理由も「これが昔からのやり方だから」とのことで伝統を非常に重視している蒸留所となっています。
蒸留器はストレートヘッド型が3基で、初留釜は直接加熱と関節加熱の療法ができるようになっています。
またNo2再留釜がシェル&チューブの冷却器なのに対して、No1再留釜は伝統的なワームタブを採用。
蒸留の形式も、スプリングバンクはローワインの一部を3回蒸留するという形の2.5回蒸留、ヘーゼルバーンは初留釜、No2再留釜、No1再留釜の順に3基使った3回蒸留、ロングロウは初留釜とNo2蒸留釜を使った2回蒸留となっています。
ニューポットはスプリングバンクが71%、ヘーゼルバーンが74%、ロングロウが68%で、これはピートの成分が後留部分に乗りやすいことから、ピートがたかれているものはアルコール度数が低いところまでニューポットを取っているということだと思われます。

ほぼすべての作業を手作業で行っており、すべての麦芽が自家製麦ということから、非常に人気の高い蒸留所ですが生産量を伸ばせないという事情もあり、現在大変入手困難、価格が高騰している蒸留所でもあります。
また、系列蒸留所のグレンガイルの麦芽もスプリングバンク蒸留所で製造していることもあり、そのためグレンガイルの人気も徐々に高まってきています。

 

スプリングバンクのラインナップ

スプリングバンク10年

Springbank 10y
スプリングバンク 10年

スプリングバンクの最もスタンダードなボトル。
とはいえ現在の需要増加と価格高騰でなかなか購入できない1本となってしまっています。
非常に強い塩っぽさを感じ、口の中でじっくりと味わうと塩っぽさの中にいちごのようなフレーバーが断片的に出てきます。

 

スプリングバンクローカルバーレイ

Springbank 10y Local barley
スプリングバンク10年 ローカルバーレイ

年に1度のペースでリリースされている限定ボトルで、キャンベルタウン付近の農場で作られた麦を使用しているのが特徴。毎年麦や樽、熟成年数が変わります。
今年のリリースはバーボン樽で、大変フルーティで香り高い、麦芽や青りんご、やや強めに感じる塩っぽさが特徴となっています。

 

スプリングバンクの年表

1828年 ミッチェル家の姻戚にあたるリード家が蒸留所を創業
1837年 リード家が財政難に陥り、ジョンとウィリアム・ミッチェルが蒸留所を買収
1897年 J.&A.ミッチェル社創業
1926年 不況のため蒸留所を閉鎖
1933年 蒸留再開
1960年 自家製麦をやめる
1979年 蒸留所閉鎖
1985年 ロングロウ10年をリリース
1987年 限定的に製造再開
1989年 製造再開
1992年 自家製麦を再開
1997年 ヘーゼルバーンの最初の蒸留を行う
1998年 スプリングバンク12年を発売
1999年 世界で最初のオーガニックシングルモルト、Dha Mhile7年を発売
2000年 10年熟成を発売
2001年 スプリングバンク1965ローカルバーレイを発売
2002年 ワールドエクスプレッションシリーズ第一弾としてラムカスクで5年熟成させた12年ものを発売
2004年 スプリングバンク10年100プルーフ、ロングロウ14年、スプリングバンク32年、スプリングバンク14年ポートウッドを発売
2005年 スプリングバンク21年、初回リリースのヘーゼルバーン8年、ロングロウ トカイウッドを発売
2006年 ロングロウ10年100プルーフ、スプリングバンク25年、スプリングバンク9年マルサラフィニッシュ、スプリングバンク11年マディラフィニッシュ、ヘーゼルバーン8年を発売
2007年 スプリングバンクヴィンテージ1997、16年ラムウッドを発売
2008年 蒸留所一時閉鎖。ロングロウCV、18年、7年ガヤバローロを発売
2009年 スプリングバンク11年マディラカスク、スプリングバンク18年、ヘーゼルバーン12年を発売
2010年 スプリングバンク12年カスクストレングス、スプリングバンク12年クラレットエクスプレッション、新エディションのCV、18年熟成を発売
2011年 ロングロウ18年、ヘーゼルバーン8年ソーテルヌウッドエクスプレッションを発売
2012年 スプリングバンク ランドレッツ&キルダキンズ、スプリングバンク21年、ロングロウレッドを発売
2013年 ロングロウ ランドレッツ&キルダキンズ、新エディションのロングロウレッド、スプリングバンク9年ガヤバローロフィニッシュを発売
2014年 ヘーゼルバーン ランドレッツ&キルダキンズ、ヘーゼルバーン10年、スプリングバンク25年を発売
2015年 スプリングバンクグリーン12年、ロングロウレッドを発売
2016年 スプリングバンクローカルバーレイ、ヘーゼルバーン9年バローロフィニッシュを発売
2017年 スプリングバンク14年バーボンカスク、ヘーゼルバーン13年シェリーウッドを発売
2018年 ローカルバーレイ10年、ロングロウ14年シェリーウッド、ロングロウレッドを発売
2019年 スプリングバンク25年、ヘーゼルバーン14年、ロングロウ21年、を発売
2020年 スプリングバンクローカルバーレイ10年、17年マディラフィニッシュ、ロングロウレッドカベルネソーヴィニヨンを発売
2021年 ロングロウレッド10年マルベックを発売
2022年 ロングロウレッド15年ピノ・ノワール、ヘーゼルバーン21年、スプリングバンク30年を発売

 

Wataru Kobayashi  小林渉

Vision  Whisky bar 吉祥寺
0422-20-2023
Google Map  武蔵野市吉祥寺本町1-11-8 耶馬ビルB1
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