トミントール蒸留所 スコッチモルトウイスキー解説評価 / 吉祥寺 Vision

トミントール蒸留所について、徹底解説していきます。

• トミントールの地理
• トミントール蒸留所データと設備
• トミントールの解説
• トミントールのラインナップ
• トミントールの年表

1. トミントールの地理

生産国：スコットランド
地域：スペイサイド

2. トミントール蒸留所データと設備

所有者：アンガスダンディー社
設立年：1965年
年間生産能力：330万リットル
仕込水：バラントルーアンの泉、コリーの泉
ワンバッチ：12トン
発酵槽：ステンレス6基
蒸留器：初留2基、再留2基
熟成庫：

3. トミントールの解説

トミントール蒸留所は1965年創業の比較的新しい蒸留所です。
蒸留所はスペイ川の支流のエイボン川の山深い谷間に建てられています。
蒸留所の名前はトミントール村からつけられ、そのトミントールとはゲール語で「納屋の形をした小さな丘」を意味します。
トミントール村はハイランドで最も標高が高い村（約350メートル）としても有名で、気候も冷涼で冬季には積雪で交通が遮断され、陸の孤島になるとのこと。
しかし蒸留所自体はその村から9キロほど下がった場所にあり、標高ではブレイヴァルやダルウィニーより低くなっています。
1965年に創業した蒸留所は1970年代にホワイト＆マッカイグループが買収、同社のブレンデッドウイスキーのホワイト＆マッカイの主要原酒として使われてきました。
2000年にはロンドンのブレンダーのアンガスダンディー社が買収し、現在は同社の傘下となっています。
アンガスダンディー社のメインビジネスはスーパーや百貨店などのオウンラベルのウイスキーを造ることで、モンゴルの「ヨコズナ」や韓国の「ゴールデンブルー」もブレンドしています。
トミントールはワンバッチ12トンで、発酵槽はステンレスが6基、蒸留器は合計4基で、基本のトミントールはノンピートですが、2001年から55ppmのヘビリーピーテッドのオールドバランチュラン（バラントルーアン）も仕込んでいます。
仕込み水は蒸留所の背後にあるバラントルーアン山の泉の水を使用しています。

4. トミントールのラインナップ

Tomintoul 10y Old ballantruan
トミントール 10年 オールドバランチュラン

トミントールのヘビリーピーテッド。
55ppmの麦芽で仕込みをおこなっており、非常に強いスモークやタールの重みがあり、飲みごたえがあります。
アルコール度数50％とやや高めのボトリングなのも影響していると思います。

5. トミントールの年表

1965年　ヘイ・マクロード社とW.&S. ストリング社が所有するトミントールディスティラリー社により蒸留所創業
1973年　フレイザー家が所有するスコティッシュ＆ユニバーサルインベストメントトラストが蒸留所とホワイト＆マッカイを買収
1974年　蒸留器を2基から4基に増設、トミントール12年を発売
1978年　Lonhro社がスコティッシュ＆ユニバーサルインベストメントトラストを買収
1989年　Lonhro社がブレント・ウォーカーにホワイト＆マッカイを売却
1990年　アメリカンブランズ社がホワイト＆マッカイを買収
1996年　ホワイト＆マッカイがJBBに名称変更
2000年　アンガスダンディーがトミントールを買収
2002年　トミントール10年を発売
2003年　トミントール16年を発売
2004年　27年を発売
2005年　ピーテッドのオールドバタンチュランを発売
2008年　1976ヴィンテージ、ピーティタンを発売
2009年　14年と33年を発売
2010年　12年ポートウッドフィニッシュを発売
2011年　21年、オールドバランチュラン10年、1966ヴィンテージを発売
2012年　オールドバランチュラン10年を発売
2013年　31年シングルカスクを発売
2015年　ファイブディケイド、40年を発売
2016年　40年、Tlathノンビンテージを発売
2017年　15年ピーティータン、オールドバランチュラン15年を発売
2018年　トミントール1965アルティメットカスクを発売
2020年　Seiridh、ロバートフレミング30周年記念ボトルを数本発売
2021年　16年ソーテルヌフィニッシュを発売

Wataru Kobayashi 小林渉

Vision Whisky Bar ヴィジョン
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