2009/07/24
今日はシングルモルトウイスキー製造の中心地スペイサイド、ハイランドから2本ご紹介。
「スペイサイド」は、インバネスとアバディーンの間、スコットランド随一の急流として知られるスペイ川の流域を中心とする一帯です。ここは花崗岩の山々から北海に向けて広がる肥沃な土地であり、主要農作物として大麦が収穫されます。南北32キロメートル、東西50キロメートルほどの地域内にスコットランド全土のモルトウイスキー蒸留所の約3分の2が集中しているスペイサイドは、まさにシングルモルトウイスキー製造の中心というのにふさわしい場所です。
「ハイランド」はスコットランドの中でも最も面積の広い地域であり、そこでは 多種多様なモルトウイスキーが造られています。セントラルハイランドは山が多く、丘の間には深い峡谷(グ レン)や湖があります。ハイランドの蒸留所の多くは、スコットランド最大の川、テイ川沿いの肥沃な谷あい に集中しています。
『クラガンモア 1993 15y ケイデンヘッド』
蒸留所の創業は1869年。創業者ジョン・スミスはクラガンモアを立ち上げる以前にマッカラン、グレンリベット、グレンファークラスのマネージャーを歴任したウィスキー職人。
昔から密造者の間で有名だったクラガンモアの丘から湧き出る良水に目を付け、泉のあるバリンダルロッホに自身の蒸留所を建設。泉の水は、通常ウィスキー造りに適すると言われる軟水ではなく比較的硬水だった。
クラガンモアのモルト原酒はブレンダーからの人気が高く、操業開始から1905年の改築まで、年間の休業日数は2週間を超えることは無かったという。
クラガンモアのモルトは香りが豊かで複雑味があり、コクのある味わい。ウィスキー評論家からの評価も高い。
そんな「クラガンモア」を1842年にアバディーンで創業された最も古い独立系瓶詰業者のひとつで
冷却濾過により取り除かれてしまうウィスキーの旨みを残す為のノンチルフィルタリングや、樽出しの度数をそのまま味わう為のカスクストレングスといった、現在では主流となっているボトリングの先駆者「ウイリアム・ケイデンヘッド社」がカスクストレングスでボトリング。
『ロイヤル・ブラックラ 1991 ゴードン&マクファイル コニサーズ・チョイス』
蒸留所が密集するスペイサイドの西、シェイクスピアのマクベスに出てくる事で有名なコーダー城の領地内に蒸留所はある。
蒸留所の創業は1812年、ウィリアム・フレーザーによるものだが、1773年のコーダー城の地図には既にその場所は「モルト醸造所」と記載されていた。
1836年ブラックラは蒸留所として初めてのロイヤル・ワラント(王室御用達勅許状)を賜る。
そんな「ロイヤル・ブラックラ」を1895年スコットランド北部の都市エルギンに高級食料品店として創業し、早くからウィスキー産業に乗り出し、自社で瓶詰め工場を設置。蒸留所から購入した樽を自社で熟成し、頃合を見てボトリングするという方法を先駆けて行った「ゴードン&マクファイル社」。スコッチ・ウィスキー産業のほぼ全てがブレンデッドウィスキーだった時代からシングルモルトをストックし、全世界にシングルモルトの存在を知らしめた企業でもあります。
そのゴードン&マクファイル社の人気シリーズで「鑑定家の選択」を意味するコニサーズ・チョイスシリーズでボトリング。
如何ですか?
気になる2本ですよね??
どちらもオススメです!
是非お試しください!!
今夜もNAVELでお待ちしてます!