ダビドフ ドミニカシガー ブランド解説 / 吉祥寺 Vision

2023/10/31

ダビドフ

ドミニカシガーのブランド紹介をしていきたいと思います。
今回はダビドフをご紹介します。

 

 

ダビドフの歴史

ダビドフはドミニカを代表するシガーブランドです。
1970年にブランドとしては立ち上げられましたが、それ以前からシガーを扱うたばこ店を営業していました。
創業者はジノ・ダビドフで、1906年3月11日にウクライナのキエフに生まれ、1911年の5歳のときに家族と一緒に母国を離れなくてはなりませんでした。
3ヶ月の放浪の末にスイスのジュネーブに落ち着き、父親のアンリはフィロソフィー大通りにたばこ店を開業しました。
アンリとその家族はプロのタバコのブレンダーで、葉選び、カット、ブレンドを家業としていました。ちなみに最初のお客様はレーニンだったそうです。

アンリはジノに幼い頃からシガーの基礎を教え、1925年に学校を卒業すると、ジノは南米、中米、カリブ海諸国の中でも、とりわけアルゼンチン、ブラジル、キューバに行くことに決め、その後の5年間で栽培、感想、熟成や調合、テイスティングなどのシガーの基礎を学びました。

1930年にスイスに帰国し、ジュネーブでアンリのたばこ店の中にシガー売り場を設け、そこにシガーを保管する地下室を造り付けたことで、シガーの最適な状態を保ち続ける工夫をし、その考案した保管方法はヨーロッパ中に広がりました。

これらの経験と実績からダビドフは有名になり、特に美食家として成功したビジネスマンとしての評価が高まり、1946年には独自のブランドの「シャトーシリーズ」というシガーを発売、ボルドーワインの中でも人気のグラン・クリュから名付けられたブランドです。

1970年には友人のエッティンガー社のエルンスト・シュナイダーと手を結び、世界的に有名な「ダビドフ」ブランドのシガーが誕生。
1991年にはダビドフとシュナイダーは「ダビドフシガーのニュージェネレーション」を世界中で発売しました。最高級のドミニカ産の葉のみを使って作られ、シガーファンから愛されました。

 

ダビドフの解説

ダビドフは最高の葉タバコのみを使用しハンドメイドで作られています。
また、ボルドーワインのように異なる原産地、品種、ヴィンテージの葉をブレンドして作られています。
その中でもこだわりのポイントを下記にご紹介します。

1,葉の育つ土壌
タバコの成長には土壌のミネラル含有量が大きく影響し、その後の過程で作られる味わいに深く関わってきます。
また比較的湿度が高い温帯、亜熱帯の気候が適しており、雲や霧は日中の強い日光を遮り、葉を守る役割をし、ストレス無く成長します。
ダビドフでは、ドミニカのサンティアゴ・デ・ロス・カバリエロス地域が特に最適の土壌で、その場所はコルディリエラ・セントラル山脈と島の北西にあるコルディレラ・セプテントリオナルという地域には挟まれた狭い地域に位置します。
少し砂っぽい特別な土壌と微気候が専門家の手により栽培地として選ばれています。。
また、2010年に新しく発売された「プーロ・ドーロシリーズ」などに使われている特別なラッパーは、島の南部のヤマサ渓谷で作られています。ヤマサ渓谷はpHが低く、その結果味わいに絶妙な余韻を残します。

2,最新の注意を払って育てられる葉
タバコ葉の苗は最新の注意と毎日の水分補給が必要となります。
そのため、土壌に水分が保たれるように藁を被せます。40〜45日後に、健康で強く育った苗のみを畑に移します。水を定期的に与えて雑草を刈り取り、最適で均一な成長を促します。
強く大きな葉を育てるためにわき芽や花は取り除かれます。
熟成した葉は4〜5回に分けて下の葉から上の葉に向かって収穫されます。葉のつく位置によって、ボラード、セコ、リヘロ、ピカデュラに分類されます。ダビドフはその中でも最高品質のセコとリヘロのみを使用します。

3,熟成によって醸し出される香りとフレーバー
工場では収穫後に葉はすぐに丁寧に束ねられ、ランチョスト呼ばれる小屋で自然乾燥します。
この工程により葉の水分は80%から20%に減り、この過程で葉の化学組成が変わり、色が緑色から茶色に変化します。
乾燥後、ランチョすに積み上げられ、常に軽く湿気を含むようにし、事前熟成を行います。

その後本格的な熟成のため、倉庫に運ばれ、ラッパーとフィラーは別々に積み重ね、湿気を与えます。
発行によって熱が発生するため、常に温度チェックをし、一定の温度に達したら束をバラして再度積み上げます。これを数回繰り返します。

その後、湿気を含ませて葉脈を取り除き、再度乾燥させて2回目の熟成を行います。

4,ブレンド
タバケロと呼ばれるシガーづくりの専門家がダビドフ独自のレシピに従ってそれぞれのシガーの種類に調和するようにブレンドを行います。
ブレンドには深い知識と長年の経験を必要とします。

 

ダビドフの種類

ダビドフナンバー2

Davidoff No.2
ダビドフ No.2

コロナサイズの代表的なダビドフ。
大変高品質で、比較的軽く吸えるのと上品なフレーバーのため、シャンパンと合わせて吸うのが最上級の贅沢と言われるシガーです。

 

ダビドフニカラグアショートコロナ

Davidoff Nicaragua Short Corona
ダビドフ  ニカラグア ショートコロナ

ドミニカ産ではなく、ニカラグア産の葉を使ったダビドフ。
ドミニカより日照が強いニカラグアは、葉のフレーバーとニコチンが強く、力強い味わい。
特にこちらはかなり短めのため、その強さを最初からダイレクトに味わえる、短時間で満足したい人向けのシガーです。

 

Wataru Kobayashi 小林渉

Vision Whisky Bar ヴィジョン
吉祥寺/東京都武蔵野市吉祥寺本町1-11-8 耶馬ビルB1
0422-20-2023
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